鈴木ヒラク/村山悟郎/やんツーによる展覧会 “Drawings – Plurality” 複数性へと向かうドローイング<記号、有機体、機械>

2022年1月6日 木曜日 3:49 PM

1/21(金)よりPARCO MUSEUM TOKYOにて開催





株式会社パルコ(本部:東京都渋谷区、以下パルコ)は、PARCO MUSEUM TOKYOにおいて「ドローイングとは何か?」という根源的な問いをテーマとした、鈴木ヒラク/村山悟郎/やんツーの3名による展覧会"Drawings - Plurality"を企画・開催します。
Draw(引っ張る)という動詞は、Lines(線)について探求する社会人類学者ティム・インゴルドが指摘したように、もともと「糸の操作」と「軌跡の刻印」といった手の行為を指しています。
先史時代の洞窟壁画から現代のアートに至るまで、人類にとって新たに線を生成したり、線の軌跡を見いだすというドローイング行為は、普遍的かつ多様なものとして連綿と続いています。
また、特に2000年代以降の西欧ではドローイングの再定義・再評価が進み、今や単に下描きや紙への素描という意味を超え、それ自体がコンテンポラリー・ドローイングというアートのジャンルとして成熟しつつあります。
アメリカのThe Drawing CenterやイギリスのDrawing Roomといった専門の美術館の活動が活発化し、各地で展覧会の開催や様々な書籍の刊行、そしてドローイングに特化したアートフェアも数多く行われています。
日本のシーンは、未だそうした欧米の動向との連続性が乏しいとも言えます。
しかし、東洋に根付く自然界の線に対する感受性や、ハイアートとストリートの混交などの文化的背景をベースとして、新たなドローイングを表現するアーティストが増えてきている現状も、またあります。
今回、このような時代状況も踏まえ、現代の日本においてラディカルなアプローチでドローイングの可能性に向き合う3名のアーティストを紹介します。
パンデミックと共に生きるこの宇宙時代に、人間中心主義から脱した場所で独自に線を生成していく3名のアーティストたちの実践から、私たちはどのような意味や感覚を見いだすのでしょうか。
是非ご覧いただければ幸いです。



開催概要

タイトル:「Drawings – Plurality」 複数性へと向かうドローイング <記号、有機体、機械>
会期:2022年1月21日(金)‐2月7日(月)
※21日はオープニングイベントのため16:00閉場となります。
※入場は閉場の30分前まで ※最終日は18時閉場
会場:PARCO MUSEUM TOKYO(渋谷PARCO 4F)東京都渋谷区宇田川町15-1
入場料:一般300円 小学生以下無料
主催:パルコ
※営業時間は感染症拡大防止の観点から変更の可能性があります。ご来場の際は渋谷パルコHPをご確認ください。

作家について:鈴木ヒラク、村山悟郎、やんツー

ドローイングを軸にラディカルな実践を繰り広げている三名のアーティスト、鈴木ヒラク、村山悟郎、やんツーを結び合わせた展覧会 "Drawings - Plurality" 。
三者のドローイングはそれぞれ独自の観点を持っていますが、互いに絡まり合う関係にあります。宇宙の万物が現す線から路上の記号までを解体・再接続し、新たな言語としてのドローイングを探究する鈴木ヒラク、触覚的な線描を用いながら有機体の自己組織化を創発させる村山悟郎、そしてメディア・機械・装置が造りだす線描に人が何を見いだすのか軽妙に問うやんツー。この三者のドローイングには、必ずしも人間を中心に据えない線の広がりがあります。人類の外側にある物質や生命、そして機械の線もまた、アーティストの創造とのあいだに結び目をつくっています。
鈴木は、天体現象や自然物における時間積層、また都市の断片などに潜在する線を筆跡として採取し、光を反射する物質を用いて描く/書くことで、時空間における光の軌跡として提示します。また、村山は、タンパク質の構造化や、魚やトカゲそして貝殻模様などの生物の体表に現れるチューリングパターンのように、生命が組織化することで生み出す線に傾注しています。そして、この二者のドローイングの間を縫うようにして、やんツーの機械の線が問いを紡ぎ出します。機械や装置を用いることで物理的に発生する不確定性を取り出し、理性を伴わない要素を含んだ線を生成させるやんツー。
これらの物質・生命・機械が絶妙なバランスで相互に交わる領域に、人はどのような差異や芸術を見いだすのでしょうか?本展では、このPlurality(複数)のドローイングに相互参照しあう線を引きながら、それぞれの実践を紐解いていきます。

アーティストプロフィール


鈴木ヒラク
●鈴木ヒラク
1978年生まれ。アーティスト。
ドローイングと言語の関係性を主題に、平面・彫刻・映像・インスタレーション・パフォーマンスなどの制作活動を行う。環境に潜在する線的事象の発掘行為を通して、現代の時空間におけるドローイングの拡張性を探求している。
2011-2012年アジアン・カルチュラル・カウンシルの助成によりアメリカに、2012-2013年公益財団法人ポーラ美術振興財団の助成によりドイツに滞在。これまでに金沢21世紀美術館 (石川、2009年)、森美術館 (東京、2010年)、ヴロツワフ建築美術館 (ポーランド、2015年)、銀川現代美術館 (中国、2016年)、MOCO Panacée (フランス、2019年)、東京都現代美術館 (東京、2019-2020年)など国内外の美術館で多数の展覧会に参加。
2016年よりドローイング研究のためのプラットフォーム『Drawing Tube』を主宰。
音楽家や詩人など異分野とのコラボレーションや、大規模なパブリックアートも手がける。
主な作品集に『GENGA』(2010年)、『SILVER MARKER―Drawing as Excavating』(2020年)などがある。現在、東京芸術大学大学院美術研究科グローバルアートプラクティス准教授。
http://hirakusuzuki.com
村山悟郎 photo by Yoi Kawakubo
●村山悟郎
1983年、東京生まれ。アーティスト。博士(美術)。
自己組織的なプロセスやパターンを、絵画やドローイングをとおして表現している。
アーティストコレクティヴにおける社会制作の可能性を探る実践や、科学技術とコラボレーションしながらAIのパターン認識/生成の感性的理解を探るなど、表現領域を拡張している。
2015年、東京芸術大学美術研究科博士後期課程美術専攻油画(壁画)研究領域修了。2015-17年、文化庁新進芸術家海外研修員としてウィーンにて滞在制作(ウィーン大学間文化哲学研究室客員研究員)。これまでに、「21st Domani 明日展」国立新美術館(2019)、「瀬戸内国際芸術祭2019」男木島浜口邸、香川(2019)、「あいちトリエンナーレ2019 情の時代」、愛知(2019)、“L’homme qui marche Verkörperung des Sperrigen” クンストハレ ビーレフェルト, ドイツ(2019)、“The Extended Mind” Talbot Rice Gallery, エジンバラ, スコットランド(2019)、「MOTコレクション・MOTで見る夢」 東京都現代美術館、東京(2009)など国内外の美術館の展覧会や芸術祭に参加している。
2010年、shiseido art egg 賞(資生堂ギャラリー)を受賞。
現在、東京芸術大学油画専攻にて非常勤講師、東洋大学国際哲学研究センター客員研究員。
http://goromurayama.com


やんツー
●やんツー
1984年、神奈川県生まれ。美術家。
セグウェイが作品鑑賞する空間や、機械学習システムを用いたドローイングマシンなど、今日的なテクノロジーを導入した既成の動的製品、あるいは既存の情報システムに介入し、転用/誤用する形で組み合わせ構築したインスタレーション作品を多く制作する。先端テクノロジーが持ちうる公共性を考察し、それらがどのような政治性を持ち、社会にどう作用するのか、又は人間そのものとどのような関係にあるか作品をもって批評する。
菅野創との共同作品が文化庁メディア芸術祭アート部門にて第15回で新人賞(2012)、同じく第21回で優秀賞(2018)を受賞。
2013年、新進芸術家海外研修制度でバルセロナとベルリンに滞在。近年の主な展覧会に、「遠い誰か、ことのありか」(SCARTS、札幌、2021)、「DOMANI・明日展」(国立新美術館、東京、2018)、「Vanishing Mesh」(山口情報芸術センター[YCAM]、2017)、あいちトリエンナーレ2016(愛知県美術館)などがある。
また、contact Gonzoとのパフォーマンス作品や、和田ながらの演出による演劇作品「擬娩」での舞台美術など、異分野とのコラボレーションも多数。
現在、多摩美術大学情報デザイン学科メディア芸術コース非常勤講師。
http://yang02.com

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