ミラノデザインウィーク2026出展作品「織の地層 – Woven Strata -」特別展開催

大阪・東京で国内初披露


Photo by Masahiro Goto

株式会社川島織物セルコン(本社:京都市左京区 社長:光岡 朗)は、2026年4月に世界最大規模のデザインイベント「ミラノデザインウィーク2026」で発表したインスタレーション「織の地層 ー Woven Strata ー」の特別展を、大阪・東京で巡回開催します。イタリア・ミラノのデザインシーンで高い評価を得た織物作品を、日本で初めてご覧いただける機会です。

「織の地層 ー Woven Strata ー」は、自然界で長い時間をかけて形成される「地層」と、1843年の創業以来、川島織物セルコンが積み重ねてきた「技術の堆積」を重ね合わせたコンセプトです。地層の断面に現れる凹凸や粒感、光の角度によって変化する鉱物のきらめき、乾いた土壁のざらつきやひび割れ--自然界の「堆積」が生み出す多様な質感を当社が長年磨き上げてきた、高度な織物技術で表現しました。展示会場では、熟練の技術者が巨大な織機を用いて手織りで織り上げる迫力ある綴織アートワークをはじめ、絹糸や金糸、螺鈿、フィルムなどを織り込んだ作品、リアルな質感を追求した実用的な機械織り作品まで、多様な表現を一堂に展示。また、アートディレクターの照明デザイナー・岡安 泉氏による照明の演出によって、光の当たり方や見る距離によってテキスタイルの表情が変化し、視覚と触感の両面から味わえる展示となりました。

Photo by Sohei Oya (Nacasa & Partners)

本特別展では、ミラノで好評を得たインスタレーション「織の地層 ー Woven Strata ー」を構成した織物作品を、日本でご紹介します。さらに、パーティションや椅子張り地など、ホテルや住宅・商業空間への活用を想定した製品化プロトタイプの展示も予定しています。意匠表現にとどまらず、新作織物がどのように空間づくりに活用できるかをご体感いただけます。

※新作織物の詳細およびミラノデザインウィークの様子は、特設サイトでご覧いただけます。

「織の地層 ー Woven Strata ー」特別展 開催概要

【大阪会場】

【東京会場】

主な新作織物のご紹介



■Strata_2
技法:綴織、風通織、ノッティング
柄を表現する緯糸を手作業で織り込む、絵画的な表現に優れた織技法「綴織」によって、石が砂へと還る移ろいを描いた作品。袋状に織り上げる「風通織」の技法や、経糸に糸束を結びつける 「ノッティング」により立体的な造形を生み出しました。また、かつて海底だった地層の記憶を表現するため、貝殻を模した素材を織り込みました。さまざまな技法や素材を駆使し、地球が積み重ねてきた静かな時間の堆積を、質感の変化に富んだ織の層で表現しました。






■Onyx_2
技法:紋織、螺鈿引箔
金銀や漆などで装飾した和紙を糸状に裁断し、緯糸として織り込む西陣織の技法「引箔」を用いて、オニキスの透明感のある表情を表現しました。漆をヘラで塗る際に生まれる偶発的な線の重なりを生かし、深い青紫の層が連なるブルーオニキスの複雑な表情を再現しています。また、漆を塗った上に施された螺鈿や金彩が、ブルーオニキスの質感の豊かさを引き立てています。




(左から)Soil_2、Soil_1
■Soil_1、Soil_2
技法:ジャカード織
Soil_1(右):土壁の繊細な凹凸感と乾いたテクスチャーを表現しました。経糸と緯糸に収縮糸を用い、ランダムに生地を収縮させることで、土壁の細かい粒のような立体感を表現しました。さらに、緯糸に紙糸を使用することで、土壁のざらりとした手触りを再現しました。
Soil_2(左):乾燥と収縮によって生まれる土壁の割れ目をモチーフに、立体感と乾いた土の表情を表現した作品です。土壁の割れ目は固く平らに織り、ひび割れの隆起した面には、太くかさ高な意匠糸を用い、織組織を変化させることで表情の変化を目指しました。





■Strata_4
技法:マシンタフト、クロムジェットプリント
土のざらついた質感をタフトで表現した基布に、地層のデザインを緻密なプリント技法で重ねました。2つの技法を組み合わせることで、立体的な質感をもつ奥行きのあるファブリックに仕上げています。色彩と質感が変化していく大胆な構成が、時間の堆積を感じさせるダイナミックなファブリックです。

All Photo by Sohei Oya (Nacasa & Partners)



川島織物セルコン

1843年に京都で創業し、今年184年目を迎えた織物メーカー。
古くは明治宮殿、近年では京都迎賓館や数々のラグジュアリーホテルなどに織物を納入し、その唯一無二のクオリティと表現力が高く評価されている。熟練の技術者による伝統的な手織り技術に加え、現代のテクノロジーを駆使した機械織りも積極的に取り入れ、文化の継承と未来へつながる技術革新の探求に力を注いでいる。2019年よりその意志を体現するプロジェクト“織物屋の試み”を始動。「美の表現と織物の可能性に対するあくなき探求を起点とする無理難題に挑戦する」ことで、織物の進化と 発展を目指している。京都本社には、企画・デザインから染め・織りまで一貫生産を行う織物の製造工場のほか、歴史的価値の高い染織品を所蔵する「川島織物文化館」、次世代に織物技術を継承する「川島テキスタイルスクール」を併設。織物文化の継承と発展、そして発信に努めている。
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