日常、身近なものに感じる “不気味なもの”(フロイト)をモチーフ・テーマに制作を継続してきた作家・東恩納裕一の個展を、10月16日から11月14日までvoid+で開催いたします。

東恩納は、かつて日本の多くの家庭にみられたインテリアに、馴染みがありながらもどこか疎遠に感じられる「不気味なもの」(ジーグムント・フロイト)を見出し、それを契機に作品を制作してきました。
本展では、“黒塗りされた公文書”に触発された新作として、展示タイトルにも引用されるアンデルセンの『マッチ売りの少女』からのテキスト断片とストライプによるインスタレーションやタブローを中心に、作家の近年の関心を俯瞰できる作品を、特徴の異なる3つのスペースに有機的に展開します。
かつて日本のどこの家庭にもあったインテリアに感じる違和感/“不気味さ(フロイト)”が制作のモチベーションとなっていますが、作品は“不気味さ”そのものを表現する、というより、それを何か別のものに変換するプロセスかもしれません。
また、“不気味さ”を含めて、広く“美的なもの”、日常誰もがあえて意識することもなく共有している美意識/価値観が、通常、より大きなものと考えられている“政治的”な指向/嗜好、イデオロギーの形成と無関係ではないように思えます。
東恩納裕一 2026.9

東恩納裕一「桃源郷通行許可証」展示風景、埼玉県立近代美術館(埼玉)、2022年
東恩納裕一
「flew with her to a place where there is no hunger, no cold, and nothing to fear」
■会期:2026年10月16日(金)-11月14日(土) ※gallery2は11月7日(土)まで
■時間:12:00-19:00
■レセプション:10月17日(土)17:00-19:00
■会場:void+ 東京都港区南青山3-16-14 1F
■主催:Azone+Associates / void+
■定休日:日・月 ■お問合せ:[email protected]
■HP:https://www.voidplus.jp
東恩納裕一
日常に感じる違和感をベースに、90年代から制作をスタート。代表作として、蛍光灯(LED)を多用した「シャンデリア」シリーズ、17世紀オランダで興隆したヴァニタス絵画にヒントを得た「flowers」シリーズなど、複数メディアによる作品を展開する。
2025年末、21世紀の20年間の作品を網羅した作品集「Family Resemblance」 (ori.studio)を刊行。
主な個展
2025 「Family Resemblance」 CAVE-AYUMI gallery (東京)
2023 「Behind the drapes」 The Third Gallery Aya (大阪)
2020-2021 「Large Interior」 void+(東京)
2019 「un-unheimlich」 void+(東京)
2015 「let’s get dizzy」 Marianne Boesky Gallery(ニューヨーク)
2011 「fluorescent」 Marianne Boesky gallery(ニューヨーク)
2010 「VENICE/TOKYO」 Venice Projects(ヴェネツィア)Exit gallery(香港)
2009 「変成態-リアルな現代の物質性 Vol.4」 gallery αM (東京)
2008 Marianne Boesky Gallery(ニューヨーク)
2003 「Light Bright Picnic」 世田谷美術館廊下(東京)
主なグループ展
2026 「Fort/da」 ハイムリッヒカイト ニカイ(東京)
2025 「認識と道徳、自然と自由を媒介するもの」ハイムリッヒカイト ニカイ(東京)
2024 「日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション」東京都現代美術館(東京)
2023 「植物と光、依存と自由」void+、Qusamura(東京)
2022 「桃源郷通行許可証」埼玉県立近代美術館(埼玉)「Positionalities」 京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA(京都)「世界の涯ての庭と室内。」 AL(東京)
2011 「Glasstress 2011」 Palazzo Cavalli-Franchetti(ヴェネツィア)「MASKED PORTRAIT II」 Marianne Boesky Gallery/ニューヨーク
2010 「The New Decor」 Hayward Gallery(ロンドン)
2008 「The Masked Portrait I」 Marianne Boesky Gallery(ニューヨーク)
2007 「六本木クロッシング2007未来への脈動」 森美術館(東京)
2006 「愉しき家 Enjoyable House」 愛知県美術館 (愛知)
2003 「ZONE」 府中市美術館(東京)
1999 「時代の体温Art/Domestic」 世田谷美術館(東京)
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