第一弾、TKF認証企業が既存のアート作品を洋服に落とし込み、新しい価値のプロダクトを創出
東京ニットファッション工業組合(東京都墨田区、理事長:深澤隆夫、以下TKF)※1は、障がいのあるアーティストの才能と日本の伝統技術を掛け合わせて、唯一無二のアートとプロダクツを生み出す「障がい者アートコラボプロジェクト」に参画します。
障がいのある方々の中には、絵画や造形物を制作するなど、表現活動に秀でた人たちが存在します。
彼等が生み出す作品を「生の芸術」「正規の美術教育を受けていない人による芸術」「既存の美術潮流に影響されない表現」などを意味する「アール・ブリュット」という芸術のジャンルとして少しづつ認められるようになりました。
近現代美術のコレクションとしてはヨーロッパ最大のフランス国立のポンピドー・センターには「アール・ブリュット」の常設展示コーナーが開設されました。世界的に著名なアール・ブリュットのコレクター、ブリュノ・デシャルム氏のコレクションから、242人・約1000点が寄贈されており、日本のアーティストの作品も収蔵されています。
豊かで純粋な才能に出逢い、感動し、アーティストをもっと知りたくなる。そして彼等との対話を通じて障がいを知り、彼等の人間性を知り、そして更に彼等のファンになっていく。障がいは特別なものではなく、日常にあり、それは社会全体で享受・配慮し、誰もが自分らしくいられる「共生社会」を目指したい。
また、世界に誇る日本の伝統技術が障がいのあるアーティストの作品をモチーフに更に魅力のある1点モノのプロダクトを創出。伝統技術もアートも両方が活きる。そんな想いで、「障がい者アートコラボプロジェクト」はスタートしました。
■第一弾は東京ニット工業組合とのコラボレーション
「障がい者アートコラボプロジェクト」の第一弾として、2月16日(金)17時~19時、渋谷の「TRUNK(HOTEL)CAT STREET MORI」にてZ世代のインフルエンサーがモデルとしてランウェイに登場するファッションショー、「TOKYO LOVE KNIT」にて、TKF認証企業が障がい者アートを洋服に仕立てた作品をお披露目いたします。
<TKF×「障がい者アートコラボプロジェクト」ステイトメント>
【TKF×「障がい者アートコラボプロジェクト」 について】
「TOKYO LOVE KNIT」では6点をZ世代がモデルとして着用し、原画の魅力とは違った個性豊かな洋服として異彩を放ちながらランウェイを歩きます。
「シブヤフォント」などで障がい者アート領域で実績のある株式会社フクフクプラス(共同代表 磯村歩、福島治、高橋圭)(https://fukufukuplus.jp/)が、アーティストとのマネジメントを担当します。
「TOKYO LOVE KNIT」ではプロトタイプとして、既成のアート作品を洋服に落とし込んでおりますが、今後はオリジナルブランドを立ち上げ、オーダーによる書き下ろしのアート作品と1点モノの洋服をセットにした今までに無い新しい障がい者アートの価値を提供する予定です。
【TKF×「障がい者アートコラボプロジェクト」プロトタイプ】(敬称略)
■「TOKYO LOVE KNIT」参加アーティストプロフィールとサンプル制作にご協力いただく作品
【カミジョウミカ Mika Kamijo】
19歳時に、常染色体劣性遺伝性疾患のため入院していた病院のスタッフの顔をデフォルメし独学で描き始める。
描いているテーマは「カラフルな空想の世界」と「夢の世界」。
●個 展
2004年 imagination カミジョウミカ展 (長野県軽井沢町)初個展。以降、県内外で個展を開催。
●賞 歴
1998年 長野オリンピックアートパラリンピック公募展街かど賞。以降、絵画コンテストにてグランプリ・優秀賞・特別賞・佳作・入選。
●グループ展
2003年 アート村第9回 デザイン大賞作品展(東京都)。以降、県内外、韓国、ニューヨークでグループ展に参加。
●制作・その他
2014年 テレビ朝日『ポータル ANNニュース&スポーツ』タイトルイラスト作品制作
2018年 FOOD&TIME ISETAN YOKOHAMA(横浜駅西口)フードコート壁画常設展示
2020年 第1回アートパラ深川おしゃべりな芸術祭(東京都江東区)メインビジュアルを担当
2022年 ユニリーバ・ジャパン「あしたにエール!キャンペーン」2022メインビジュアル採用
2023年 大和ハウス工業「ミライマチアート」絵画制作
・カミジョウミカ 氏より
私は19歳時、常染色体劣性遺伝性疾患のため入院していた病院のスタッフの顔をデフォルメして独学で描き始めました。それから28年の時間を創作活動メインで過ごしています。眠っている時に見る夢を作品にするのでこれからもたくさん夢をみたいです。
【柴田 鋭一 Eiichi Shibata】
1970年生まれ。柴田さんにとってはもはや描く行為自体が気持ちの良いこと、そして落ち着かない時に自らを安定させるものとなった。永遠の謎である“せっけんのせ”を25年以上描き続けるベテランは、海外のアートフェアでも注目され、ニューヨークで行われた初個展で作品を完売させた。
そんな快挙にも本人はどこ吹く風、至ってマイペース。言葉遊びを楽しみながら、仲間や職員、皆から人気者。
●作品収蔵
ポンピドゥー・センター/ジョルジュ・ポンピドー国立芸術文化センター(フランス)
●主な展覧会歴
2012年 柴田鋭一 「せっけん」 小出由紀子事務所(東京都)
2013年 OUTSIDER ART FAIR 2013 Center 548(アメリカ・ニューヨーク)
2014年 「ポコラート受賞者展」 アーツ千代田3331(東京都)
2014年 「SOAP」 柴田鋭一個展 Yoshii Gallery(New York)
2014年 「Outsider Art Fair」Paris Hotel le A(フランス・パり)
2014年 「art brut: collection abcd/ Bruno Decharme」Maison Rouge(フランス・パリ)
2014年 「集まる工房集展」もうひとつの美術館(栃木県)
2015年 「Outsider Art Fair」 New York Center 548(New York)
2015年 「Le Salon du Dessin Contemporain」 Le Salon du Dessin Contemporain(フランス・パリ)
2015年 Art Brut Live - abcd collection/ Bruno Ducharme Center for Contemporary Art(チェコ・プラハ)
2015年 「dRaw」展 INTUIT(Chicago)
2016年 「out sider art fair2016」Metropolitan Pavilion(アメリカ・ニューヨーク)
2018年 「Art Brut from Japan, Another Look」アール・ブリュット・コレクション(スイス)
2018年 「繰り返しの極意」もうひとつの美術館(栃木県)
2019年 「Art Brut from Japan, Another Look」アールブリュットコレクション(スイス・ローザンヌ)
<プロジェクトに参加・協力するTKF認証企業>
・株式会社ズーム(https://zoomproject.co.jp/)
・伊東メリヤス工業株式会社
・株式会社川島メリヤス製造所(https://www.kawashima-knit.com/)
・有限会社オフィスホドタ(http://ofhodota.com/)
・百瀬繊維株式会社
・丸和繊維工業株式会社(http://www.maruwa-tex-ind.co.jp/)
・柴田鋭一 氏が所属する施設「工房集」より
柴田さんにとって、絵を描くことは生活の一部であり、心落ち着ける行為になっています。自分の作品が売れることや展示されることなどに全く興味を示しませんが、柴田さんのお陰で、このような機会に恵まれ、幸せを感じています。
◆TOKYO KNITについて
東京にしか創れないニットの未来を世界に発信する、それが私たちのミッションです。
TOKYO KNITは、東京の東部、墨田区本所界隈を中心に事業を展開しているニットファッション製造事業者が、次なる時代のファッション産業のあり方を目指す、新しいものづくりのプラットフォームです。
東京のニット産業の歴史は江戸時代に遡ります。鎖国状態にあった日本は、必要な物資の多くを国内生産に頼る必要があり、戦国時代の終焉とともに訪れた泰平のなかで、武士は刀を捨て、新たな仕事に従事することを迫られました。江戸東部に住んでいた武士は、手編みにより靴下や下着といったメリヤス製品を作るようになり、それが徐々に進化し、明治時代の殖産興業政策により、この地はニット産業発祥の地となったのです。
戦後、ファッション文化の中心となった東京には、多くのデザイナーがアトリエを構え、流通、小売業者も急増。さらに1970年代以降には、東京発のデザインが世界でも高く評価されるようになり、東京のニットメーカーはカジュアルからハイファッションまで、幅広いクリエーションに携わることになりました。東京のニット産業には、歴史と経験に基づく確かな技術力とともに、世界を刺激し続ける東京ファッション独自の創造力を支えるフレキシブルな思想が根付いているのです。(https://www.tokyoknit.jp/)
(※1)東京ニットファッション工業組合
ニット生地ならびに製品の製造業を営む中小企業の経営の改善発展、安定、合理化を図ることを目的とし、昭和24年に中小企業等協同組合法のもと、正式に法人格を持つ団体として発足。昭和61年に現在の名称である「東京ニットファッション工業組合」(TKF)と改称、現在約170社の組合員を擁する組織。(https://www.tkf.or.jp/)
(※2)中小企業組合等新戦略支援事業に係る特別支援「デジタル技術活用による業界活性化プロジェクト」
東京都中小企業団体中央会が実施するポストコロナを見据えてデジタル技術等を活用した新たな手法による団体等の業界活性化の取組を支援し、先進事例として広く発信できる事業創出を強力に後押しして成功に導くことにより、他の団体等が追随して取り組む潮流を創出するとともに、さらなる業界活性化を目指すプロジェクトです。
(https://www.tokyochuokai.or.jp/sienseido/jyoseijigyou/groupsenryaku.html)
(※3)TOKYO KNITブランド認証制度
東京ニットファッション工業組合(TKF)では、「技術のブランド化」をテーマに、組合員企業の中で、一定の認証基準を満たす企業を、有識者による認証審査委員会(委員長: 水野誠一)の審査により「『TOKYO KNIT』ブランドの認証企業」として認証しています。現在、認証されているのは35社。認証企業の一覧については、ブランドサイト(https://www.tokyoknit.jp/)をご参照ください。
【「TOKYO LOVE KNIT」開催概要】
開催日時:2024年2月16日(金)17時~19時 ※開場16時 報道受付16時30分~
会場:TRUNK(HOTEL) CAT STREET MORI(東京都渋谷区神宮前5-31)
観覧者:超十代社ネットワークによるクローズド観覧(Z世代100名想定)
出演者:「超十代」タレント6名
<プログラム概要(予定)> ※敬称略
17:00 オープニング
17:05 コンセプトムービー上映
17:10 超十代 商品開発 ファッションショー
17:20 トークショー 登壇者(超十代タレント 6名、丸和繊維工業株式会社 取締役 深澤信敬、
株式会社沼尻テキスタイル研究所 国際研究員 内海雅俊)
17:40 障がい者アートプロジェクトファッションショー
17:55 障がい者アートプロジェクトミニトークショー
障がい者アーティスト:カミジョウミカ、柴田鋭一/株式会社ズーム 代表取締役社長 加々村征/
有限会社オフィスホドタ 代表 程田裕平/株式会社フクフクプラス共同代表 福島治
18:05 クイズ企画
18:45 フォトセッション/(状況により個別質問で調整)
19:00 終了
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