地域の多様な魅力を地域住民と専門家の目線で発掘するメタ観光ワークショップも開催
一般社団法人メタ観光推進機構(代表理事:牧野友衛、以下「メタ観光推進機構」)は、江東区の令和6年度の観光施策において、メタ観光を取り入れた事業を実施することになりましたのでお知らせします。地域の多様な魅力を可視化するオンライン地図「メタ観光マップ」を制作するため、観光データの整備やワークショップを開催します。
近年の価値観の多様化に伴い、人々の観光目的も多様化しています。従来の観光スポットに加え、「アニメ聖地」や「写真映え」、「地形」等、地域に潜在するさまざまな観光資源が注目を集めています。昨年、当機構が実施した「観光の多様化に関する調査」*1においても、多種多様な旅のテーマが支持され、「従来型ではない観光」に84%が興味・関心がある、と回答しています。
当機構はこれまで墨田区や奈良県、長崎県といったエリアでワークショップや観光マップの制作、シンポジウム等を行ってきました。今回江東区においても、新たな観光資源の発掘のため、観光データの整備とワークショップを実施します。
観光データの整備は、これまで観光スポットとして紹介されていなかった場所や、従来の観光資源に別の価値・魅力を付加する情報のデータを収集・整備します。
ワークショップは、2種類開催いたします。1つは地元の隠れたお気に入りの場所を地域住民が紹介する「わたしの名所、あなたの名所」として、その地域の目線から新たな観光資源を探ります。もう1つは特定のテーマについて専門家の視点を学び、その後各自で街を散策して地域の魅力を発見する「メタ観光スタディーズ」です。各種メディアで活躍する様々な分野の専門家9組(10名)を講師として招き、各回とも3つのテーマのもと、ワークショップを行います。興味深い分野の専門家たちが集い、地域を多様な観点から見るメタ観光らしいワークショップです。 なお、ワークショップはいずれも応募者多数の場合には抽選となります。
制作した観光データやワークショップで得られた多様な観光資源は、今後オンライン地図「メタ観光マップ」として可視化され、観光振興に活かされる予定です。
*1:2023年6月にインターネットにて直近3ヶ月以内に国内旅行経験(宿泊および日帰り。帰省や友人の訪問は除く)のある20-69歳、約1000人に対して実施。調査結果は、こちらからご覧いただけます。https://note.com/metatourismjp/n/n2b0ef5d4374b
■ワークショップ詳細
1.「わたしの名所、あなたの名所」
地元の隠れたお気に入りの場所を紹介するワークショップ
開催日時:第1回2024年5月18日(土)、第2回6月29日(土)
いずれも13:00~16:30
開催場所:江東区文化センター6階 第1~2会議室 (東陽4-11-3)
※12:50までに会場へお越しください
参加者: 区内在住・在勤・在学の方、または江東区が好きな方
定員:各30名(応募者多数の場合は抽選)
参加費:無料
持ち物:お気に入りの場所の写真(任意)
ファシリテーター:菊地映輝(メタ観光推進機構理事・武蔵大学社会学部准教授)
申込方法:https://metatourism.jp/koto 第1回または第2回のいずれかを選択
申込締切日:第1回2024年5月10日(金)、第2回6月21日(金)
当選者:当落のお知らせは、申込時に入力したメールアドレス宛にご連絡します
問合せ先:江東区文化観光課観光推進係 TEL: 03-3647-3312
2.「メタ観光スタディーズ」
特定のテーマについて専門家の視点を学び、地域の魅力を発見するワークショップ
開催日時:第1回2024年5月25日(土)、第2回6月8日(土)、 第3回6月15日(土)
いずれも10:30~17:00(昼食休憩、街歩きを含む)
開催場所:第1回・第2回 江東区文化センター6階 第1~2会議室 (東陽4-11-3)
第3回 江東区文化センター5階 第6~7会議室 (東陽4-11-3)
※10:20までに会場へお越しください
参加者:区内在住・在勤・在学の方、または江東区が好きな方
定員:各30名(応募者多数の場合は抽選)
参加費:無料
持ち物:街歩きにて地域の魅力を撮影します。スマートフォン等をご持参ください
テーマ及び講師(敬称略):
・第1回テーマ「暗渠×電線×ドンツキ」
暗渠マニアックス(暗渠)、石山蓮華(電線)、齋藤佳(ドンツキ)
・第2回テーマ「建築×ドボク×公団」
倉方俊輔(建築)、八馬智(ドボク)、 照井啓太(公団)
・第3回テーマ「路上園芸×旧町名×壁」
村田あやこ(路上園芸)、102so(旧町名)、小林仁 /twinleaves(壁)
申込方法:https://metatourism.jp/koto 第1回~第3回まで複数選択可能。各回申込時に希望のテーマを選択。
申込締切日:第1回2024年5月10日(金)、第2回5月24日(金)、第3回5月31日(金)
当選者:当落のお知らせは、申込時に入力したメールアドレス宛にご連絡します
問合せ先:江東区文化観光課観光推進係 TEL: 03-3647-3312
1.2.申込フォーム(QRコード):
https://metatourism.jp/koto
講師陣プロフィール
暗渠マニアックス(吉村生・高山英男)『暗渠マニアック!』(柏書房)著者、吉村生・高山英男によるユニット。特定暗渠を深掘りする縦軸(吉村)×多数暗渠を俯瞰してみる横軸(高山)との役割分担で、日本中の「暗渠目線」を開拓中。他の共著に『暗渠パラダイス!』(朝日新聞出版)、『まち歩きが楽しくなる 水路上観察入門』(KADOKAWA)、『「暗橋」で楽しむ東京さんぽ 暗渠にかかる橋から見る街』(実業之日本社)など。
石山蓮華(いしやま・れんげ)電線愛好家・文筆家・俳優。日本電線工業会公認・電線アンバサダー。TBSラジオ「こねくと」メインパーソナリティ。 テレビ番組『タモリ倶楽部』や、映画、舞台などに出演。著書に『犬もどき読書日記』(晶文社)、『電線の恋人』(平凡社)がある。 Instagram @renge_ge
齋藤佳(さいとう・けい) ドンツキ協会・会長。地元墨田区北部・向島エリアで、まちに数多く存在する行き止まりの道、すなわちドンツキをまちの個性として捉え、その観察・研究また表現活動により、ドンツキと徹底的に向き合い、関わり合いながら、ドンツキの地位向上に努めることを主旨としています。ドンツキを巡るツアー「ドンツキクエスト」のほか、ドンツキを活用したイベントを不定期に開催。「タモリ倶楽部」「アド街ック天国」ほかテレビ・新聞・ラジオ等にも多数出演。
倉方俊輔(くらかた・しゅんすけ) 1971年東京都生まれ。大阪公立大学大学院工学研究科教授。日本近現代の建築史の研究と並行して、建築の価値を社会に広く伝える活動を行っている。建築公開イベント「東京建築祭」実行委員長、「イケフェス大阪」「京都モダン建築祭」実行委員。著書に『京都 近現代建築ものがたり』『東京モダン建築さんぽ』『吉祥寺ハモニカ横丁のつくり方』『伊東忠太建築資料集』など。日本建築学会賞、日本建築学会教育賞ほか受賞。
八馬智(はちま・さとし)1969年 千葉県生まれ。千葉大学工学部工業意匠学科卒業。同大学院修了。建設コンサルタントに勤務したのち、千葉大学助教を経て、現在は千葉工業大学創造工学部デザイン科学科教授。専門は景観デザインや産業観光など。工学博士。都市鑑賞者としてまちの見方を模索しながら、さまざまな形で土木の魅力を伝える活動をしている。著書に『ヨーロッパのドボクを見に行こう』(自由国民社)、『日常の絶景』(学芸出版社)、共著に『橋をデザインする』(技報堂出版、2023)ほか。
照井啓太(てるい・けいた) 1986年生まれ。団地愛好家。東京都小平市にあった団地で生まれ育ち、現在は東京都調布市のUR神代団地に暮らす。高校生の時に団地の研究を始め、2005年より団地ファンサイト「公団ウォーカー」を運営している。著書に「日本懐かし団地大全」(辰巳出版)、共著に「僕たちの大好きな団地 あのころ、団地はピカピカに新しかった!」、「団地ノ記憶」(ともに洋泉社)がある。
村田あやこ(むらた・あやこ)路上園芸鑑賞家/ライター。街の植物や園芸の魅力を書籍やウェブ等で発信。著書に『たのしい路上園芸観察』(グラフィック社)、『はみだす緑 黄昏の路上園芸』(雷鳥社)。寄稿書籍に『街角図鑑』『街角図鑑 街と境界編』(実業之日本社)、『マニア流!まちを楽しむ「別視点」入門』(学芸出版社)。散歩の達人等で連載中。「ボタニカルを愛でたい」(フジテレビ)出演中。お散歩ユニット「SABOTENS」としても活動。https://botaworks.net/
102so (じゅうにそう) 住居表示の実施で概ね昭和40年前後に消滅した町名=「旧町名」をさがす活動を平成18年に開始、以後長年に渡り街中の旧町名をさがし続けている。「旧町名をもっと身近にもっと気軽に」をテーマに、発見した旧町名の紹介ブログ「旧町名をさがす会」を平成22年に開設、令和5年には著書「旧町名さがしてみましたin東京」(二見書房)を出版するなど、娯楽としての旧町名を提案している。名前は西新宿の旧町名・十二社から。
小林仁/twinleaves(こばやし・ひとし)1959年東京生まれ。壁写真家。高校時代、写真部に入部しフォトライフを始める。2006年にFlickrに登録し仲間とのストリートフォトを楽しむ。2010年にInstagramに登録。#ザ壁部に入部。2015年にInstagram公式アカウントにフィーチャーアカウントとして紹介。2016年スペインマドリードのギャラリーで壁写真が展示される。2024年現在、4万フォロワーで1,200枚以上の壁写真を公開している。
「メタ観光」について
メタ観光とは、これまでの「観光」にとらわれず、多様化する人々のニーズに対応し、「アニメ聖地」「写真映え」「地形」等、地域に潜在する多様な魅力を観光資源として多層レイヤーのオンライン地図「メタ観光マップ」に可視化することで、地域観光の活性化に寄与する新しい概念です。
「一般社団法人メタ観光推進機構」について
一般社団法人メタ観光推進機構は、新しい観光の概念である「メタ観光」を推進するために、2021年1月に活動を開始しました。調査研究、助成事業、シンポジウムによるメタ観光の考え方の普及活動のほか、地域でのメタ観光の実践事業を行っています。
当機構では、機構ホームページ、X(旧Twitter)、Facebook、YouTube及びnoteにて情報発信を行っております。ブックマークやフォローをして最新情報をお受け取りください。
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