京都文化協会・キヤノン、門外不出の文化財の高精細複製品を京都・建仁寺で展示 特別展「スミソニアン国立アジア美術館の名宝 ~高精細複製品による里帰り~」

2023年7月21日 金曜日 4:47 PM

特定非営利活動法人 京都文化協会(以下、京都文化協会)とキヤノン株式会社(以下、キヤノン)は、2023年10月13日(金)から11月3日(金・祝)まで、京都市にある大本山建仁寺(以下、建仁寺)において、米国・スミソニアン国立アジア美術館の開館100周年イベントと連動した特別展「スミソニアン国立アジア美術館の名宝 ~高精細複製品による里帰り~」を開催します。 今回展示する18作品は、同美術館が所蔵し、門外不出とされている日本美術の高精細複製品です。これらの作品は、京都文化協会とキヤノンが2007年から共同で取り組む社会貢献活動「綴プロジェクト」(正式名称:文化財未来継承プロジェクト)で制作したものです。


特別展のキービジュアル
1. 「綴プロジェクト」第16期で新たに制作した高精細複製品3作品を初公開
「綴プロジェクト」第16期で新たに制作した、「紅葉に流水・山景図屏風」(池田孤邨 筆)、「扇面散図屏風」(俵屋宗達 筆)、「四季花木草花下絵山水図押絵貼屏風」(狩野元信 筆)の高精細複製品を初公開します。
高精細複製品の制作にあたっては、キヤノンのフルサイズミラーレスカメラ「EOS R5」でオリジナルの文化財を撮影し、独自開発のカラーマッチングシステムを用いた画像処理を行った上で、12色の顔料インクを搭載した大判インクジェットプリンターで出力しています。さらに、京都の伝統工芸士が金箔などを用いた装飾を施し、屏風に仕立てることで、オリジナルの文化財を限りなく忠実に再現しています。

2. 門外不出のスミソニアン国立アジア美術館所蔵作品の高精細複製品を一挙公開
「綴プロジェクト」第16期で制作した3作品と、これまでに「綴プロジェクト」で制作したスミソニアン国立アジア美術館所蔵作品の高精細複製品15作品を加えた、計18作品を展示します。同美術館の所蔵作品は、設立者の遺言により門外不出とされているため、現地を訪問しない限り、鑑賞することができません。今回の特別展は、これらの作品が高精細複製品として日本への里帰りを果たし、歴史ある建仁寺において一挙公開される貴重な機会です。オリジナルの文化財では難しい、ガラスケース無しでの展示(※1)や写真撮影を可能とし、作品が描かれた当時を彷彿(ほうふつ)とさせる環境で作品鑑賞を楽しむことができます。

※1. 展示する高精細複製品18作品(屏風9作品、掛け軸9作品)のうち、屏風1作品については、展示スペースの都合により、建仁寺に常設されているガラスケース内での展示を予定しています。詳細は、下記(2. 展示作品)をご参照ください。

* 展示内容は変更になる可能性があります。最新情報は特設サイトをご参照ください。https://global.canon/ja/tsuzuri/smithsonian.html

〈特別展「スミソニアン国立アジア美術館の名宝 ~高精細複製品による里帰り~」の開催概要〉


1. 開催概要
●会  期:2023年10月13日(金)~11月3日(金・祝)
●会  場:大本山建仁寺 本坊 京都市東山区大和大路通四条下る小松町584
●開催時間:10:00~17:00(受付終了 16:30)
●入 場 料 :無料 *建仁寺の拝観料(600円)が別途必要
●主  催:特定非営利活動法人 京都文化協会、キヤノン株式会社
●共  催:スミソニアン国立アジア美術館
●特別協力:大本山建仁寺
●詳  細:特設サイト https://global.canon/ja/tsuzuri/smithsonian.html

2. 展示作品
●「綴プロジェクト」第16期作品として新たに制作した、スミソニアン国立アジア美術館所蔵作品の高精細複製品3作品を初公開。

1.「紅葉に流水・山景図屏風」(池田孤邨 筆) *画像上段:屏風の表、下段:裏

2.「扇面散図屏風」(俵屋宗達 筆)

3.「四季花木草花下絵山水図押絵貼屏風」(狩野元信 筆)

*本プレスリリースに掲載している作品画像は、オリジナル作品の所蔵元であるスミソニアン国立アジア美術館の許可を得て掲載しています。これらの画像の無断複写・複製・転載を禁じます。


●「綴プロジェクト」第16期で制作した3作品に加えて、これまでに「綴プロジェクト」で制作した、同美術館所蔵作品の高精細複製品15作品(※2)を展示。

1.屏風


2.掛け軸


※2. 作品画像は、特設サイトをご参照ください。 https://global.canon/ja/tsuzuri/smithsonian.html
※3. 展示スペースの都合により、建仁寺に常設されているガラスケース内での展示を予定。

3. 会期中に実施するイベント
●スミソニアン国立アジア美術館の学芸員によるギャラリートーク
日 時:会期中にて調整中
場 所:大本山建仁寺 本坊
参加費:無料
内 容:スミソニアン国立アジア美術館の日本美術主任学芸員(フランク・フェルテンズ氏)が展示作品の解説を行います。作品に描かれている背景、見どころ、作者についてなど、作品の魅力を語りながら、ひとつひとつの作品を丁寧に紹介し、より深い鑑賞体験を提供します。なお、解説は日本語で行います。
開催日時や参加方法などの詳細は、9月上旬に特設サイトに掲載予定です。
特設サイト https://global.canon/ja/tsuzuri/smithsonian.html

〈「スミソニアン国立アジア美術館」について〉
「スミソニアン国立アジア美術館」は、1923年に米国のワシントンD.C.に設立された米国初の国立美術館です。所蔵作品は、主に実業家チャールズ・ラング・フリーア氏(1854-1919)が収集した東洋美術で構成されています。中でも、15,000点もの日本美術は世界屈指のコレクションとして知られていますが、フリーア氏の遺言により所蔵作品は門外不出となっているため、現地を訪問しない限り、作品を鑑賞することができません。
詳細は、「スミソニアン国立アジア美術館」のホームページをご参照ください。 https://asia.si.edu

〈「綴プロジェクト」について〉
「綴プロジェクト」は、京都文化協会とキヤノンが2007年より共同で推進している社会貢献活動です。
日本古来の貴重な文化財には、歴史の中で海外に渡った作品や国宝として大切に保管されている作品など、鑑賞の機会が限られているものが多くあります。「綴プロジェクト」では、キヤノンの入力、画像処理、出力に至る先進のデジタル技術と、京都伝統工芸の匠(たくみ)の技との融合により、オリジナルの文化財を忠実に再現した高精細複製品を制作しています。制作した高精細複製品は、文化財にゆかりのある社寺や自治体、博物館などへ寄贈し、寄贈先での一般公開や学校教育の現場など、さまざまな場面で活用されています。これまでに、葛飾北斎や俵屋宗達、尾形光琳の作品など、全60作品の高精細複製品を制作しました。
詳細は、「綴プロジェクト」のホームページをご参照ください。 https://global.canon/ja/tsuzuri/

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