当時の先端的技術を採用した独自性や、後の鉄道に与えた影響、保存の状態などが評価され「ロマンスカー・SE(3000形)」が日本機械学会「機械遺産」に認定されます

2023年7月28日 金曜日 11:47 AM

~車両設計に関する特別資料展示や、SE運転室に入ることができるガイドツアーを開催~

小田急電鉄株式会社が運営するロマンスカーミュージアム(所在地:神奈川県海老名市 館長:高橋 孝夫)は、館内に展示している「ロマンスカー・SE(3000形)」が、2023年8月7日(月)に一般社団法人日本機械学会の「機械遺産」に認定されることとなり、同日から特別展示を行います。さらに、8月14日(月)から17日(木)には、SEの運転室をはじめ車内見学をお楽しみいただけるツアーを開催します。


ロマンスカー・SE(3000形)現役当時
「ロマンスカー・SE(3000形)」は、一般車への転用を想定しない高性能な特急専用車両として“新宿~小田原間を60分で結ぶ”という目標のもとに、当時の日本国有鉄道の鉄道技術研究所と共同で開発したものです。航空技術を応用した当時の最新技術を用いて、空気抵抗低減のため先頭部の形状を流線形とし、車両間に台車を配置した連接構造や、車体のフレームと外板を一体化したモノコック構造を採用し軽量化を図ることで、東海道本線における高速試験では、当時の狭軌鉄道での世界最高速度145km/hの記録を樹立しました。この設計は、その後の当社ロマンスカーはもちろん、新幹線0系にも影響を与えたと言われていることなどを高く評価いただきました。

この認定を記念し、ロマンスカーギャラリーにて「機械遺産」認定証※とともに、認定のポイントを解説するパネルを展示するほか、SE開発当時の設計資料や速度試験に関する資料などを特別公開します(※ 受領以降、展示予定)。さらに、通常は一般開放していない運転室などSEの車内を学芸員がご案内するツアーを4日間・計160名を対象に実施し、撮影や見学を通じて日本の鉄道史に残る名車の魅力を存分にお楽しみいただけます。

ロマンスカーミュージアムでは、今後も機械遺産としてのロマンスカーを末永く後世に引き継いでいくべく維持管理に努めるとともに、多様な体験や学びを通じたロマンスカーの価値と魅力の発信に取り組んで参ります。
ロマンスカー・SE(3000形)ロマンスカーミュージアム展示中のもの
「機械遺産」認定記念イベントについての詳細は下記のとおりです。



1.「機械遺産」認定記念展示
一般社団法人日本機械学会から受領する認定証※とともに、当時の先端的技術を採用したモノコック構造や連接台車などの独自性や、後のロマンスカーなど鉄道に与えた影響、展示車両の保存の状態など認定のポイントを解説したパネルを展示します。さらにSE開発当時の設計資料や速度試験に関する資料などを特別公開します。(※ 受領以降、展示予定)
開催日時:2023年8月7日(月)~8月28日(月)
開催場所:1階 ロマンスカーギャラリー
展示資料(イメージ)
2.学芸員による車内見学ガイドツアー
通常は、一般開放していない運転室などSE車内へご案内する特別ツアーです。流線形の車体や、軽量で低重心な構造など、機械遺産受賞のポイントに特化した学芸員による解説とともに、見学や撮影をお楽しみいただけます。
開催日時:2023年8月14日(月)~8月17日(木)
開催時刻:1.11:00~、2.14:00~(各回30分程度)
参加人数:各回20名
開催場所:1階 ロマンスカーギャラリー
参加費:無料(入館料別途)※事前申込は不要です。
SE(3000形)運転室(イメージ)
<参考>
「機械遺産」とは、歴史に残る機械技術関連遺産を大切に保存し、文化的遺産として次世代に伝えることを目的とするもので、「小田急電鉄 ロマンスカー・SE(3000形)」は118番目として認定されます。SE(3000形)は1957年から1992年まで運用され、Super Expressの略称から“SE”という愛称で親しまれました。

※ロマンスカーミュージアムは、小田急線開業以来初となる屋内常設展示施設です。

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