第60回文藝賞受賞作は小泉綾子「無敵の犬の夜」に決定! 優秀作に佐佐木陸「解答者は走ってください」、図野象「おわりのそこみえ」。

2023年8月31日 木曜日 5:47 PM

10/6発売「文藝」冬季号に〈短篇部門〉受賞・優秀作と併せ、全5作品を一挙掲載!



1962年創設以来、多くの新人作家を輩出してきた「文藝賞」(主催:河出書房新社/本社:東京都渋谷区)の選考会が8月23日(水)明治記念館にて執りおこなわれました。
選考委員を務める角田光代氏、島本理生氏、穂村弘氏、町田康氏による選考の結果、第60回文藝賞受賞作、優秀作が下記の通り決定いたしました。

【受賞作】
「無敵の犬の夜」(400字×151枚)
小泉綾子(こいずみ・あやこ)/1985年、東京都生まれ、在住。38歳。2022年「あの子なら死んだよ」が第8回林芙美子文学賞佳作。

・作品紹介
「この先俺は、きっと何もなれんと思う。夢の見方を知らんけん」
北九州の片田舎。幼少期に右手の小指と薬指の半分を失った中学生の界(かい)は、地元の不良グループで知り合った「バリイケとる」男・橘さんに心酔するようになる。東京でトラブルを起こした橘さんのため、夜行バスに乗り込みひとり東京に向かうが――。

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【優秀作】
「解答者は走ってください」(400字×143枚)
佐佐木陸(ささき・りく)/1990年、埼玉県出身、都内在住。33歳。

・作品紹介
「じゃあぼくは、誰の子供なんだ? ぼくを書いているこのひとは、いったい誰なんだ?」
「パパ上」と二人で暮らしているはずの怜王鳴門(れおなるど)。誰かが書いた自分の過去についての物語を読み始め、喪失していた自分と世界の歴史を知ることになる。クイズに耽溺した日々と、クイズチームで共に無双したはずの「サッちゃん」と「パパ」は一体どこへ――?

【優秀作】
「おわりのそこみえ」(400字×242枚)
図野象(ずの・しょう)/1988年、大阪府生まれ、在住。35歳。

・作品紹介
「あのさ、その「死にたい」もファッションみたいなものでしょ?」
買い物依存と性依存を抱え、自堕落な生活を続ける美帆と、貧乏で不仲の両親、ストーカーの宇津木、お金持ちの友人・加代子、ベトナム料理屋のナムちゃん、アプリで知り合ったバンドマンのアメ。ある1人の死をきっかけに、破滅への道を一心に転がる美帆だが……。「終わりの底」で目にした予想外の景色とは?


受賞作と受賞の言葉、また、選評・選考経過は、10月6日(金)発売の「文藝」冬季号に掲載となります。

尚、贈呈式につきましては、11月中旬、明治記念館にて執りおこないます。
受賞者には、正賞として記念品、副賞として受賞作には50万円、優秀作には20万円が贈られます。

「文藝」冬季号には、「文藝」創刊90周年を記念し、本年限定で創設された「文藝賞〈短篇部門〉」受賞作・西野冬器「子宮の夢」、優秀作・才谷景「海を吸う」の掲載を予定しており、この号では5名の新たな才能がデビューすることとなりました。

■関連リリース
第60回「文藝賞〈短篇部門〉」受賞作決定のお知らせ
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000493.000012754.html

■関連サイト
雑誌「文藝」公式サイト
https://www.kawade.co.jp/np/bungei.html
次回、第61回「文藝賞」(2024年)原稿募集
https://www.kawade.co.jp/np/bungei.html
河出書房新社HP
https://www.kawade.co.jp/

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