国立アートリサーチセンタージャクソン・ポロック作品の事例を中心とした近現代絵画の保存修復に関する講演会を開催

2023年9月4日 月曜日 5:17 PM

2023年10月28日(土)14:00~15:45 東京国立近代美術館 講堂

国立アートリサーチセンター(センター長:片岡真実)は、作品活用促進の活動の一環として国立美術館コレクションの持続可能な活用、ならびに全国の美術館の作品の保存修復・継承を適切に行っていくことを目指し、世界で活躍するアメリカ人保存修復専門家のクリス・スタヴロウディス氏を講演者として招き、近現代絵画の保存修復に関する講演会を開催します。


 独立行政法人国立美術館 国立アートリサーチセンター(略称:NCAR)(東京都千代田区 センター長:片岡真実)は、作品活用促進の活動の一環として、作品修復についての講演会を2023年10月28日(土)に東京国立近代美術館にて開催します。
 近現代のアーティストは主に工業的に生産された画材を用いて作品を制作しており、それらの画材は伝統的な画材と比べて今後の劣化が未知であり、修復方法も確立されていないことから、20世紀以降の近現代絵画の保存対策は大きな課題となっています。
 当センターでは、国立美術館コレクションの持続可能な活用、ならびに全国の美術館の作品の保存修復・継承を適切に行っていくことを目指して、このたび、世界で活躍するアメリカ人保存修復専門家のクリス・スタヴロウディス氏を講演者として招き、近現代絵画の保存修復に関する講演会を開催します。
 スタヴロウディス氏は、作品のクリーニングに使用する溶媒の配合をコンピューターでプログラム化したモジュラー・クリーニング・プログラム(Modular Cleaning Program)の開発者でもあり、2018年には、ロサンゼルス現代美術館所蔵のジャクソン・ポロック《ナンバー1》(1949年)のクリーニングにこのプログラムを適用し、作品の修復を行いました。 

 本講演会では、クリーニングにおけるポロック作品へのプログラムの適用から作品全体の修復にいたるまでを解説頂きます。工業用塗料をキャンバスに垂らしこんだアクション・ペインティングの作品に対する保存修復の理論的アプローチは、近現代絵画の保存修復に関する今後の取り組みに大きな示唆を与えるものです。

【講演会概要】
■タイトル:近現代美術の保存修復―ジャクソン・ポロックの事例から―
■開催日時:2023年10月28日(土)14:00~15:45
■会  場:東京国立近代美術館 講堂(同時配信・アーカイブ配信無し)
■定  員:120名
■申  込:申込フォーム(https://forms.office.com/r/DK5j4KP5ik) より、お申込みください。*先着順
■参 加 費:無料

【講師プロフィール】
クリス・スタヴロウディス(Chris Stavroudis)
カリフォルニア州ウェストハリウッド在住の保存修復専門家。アリゾナ大学で美術史と化学の学士号を、デラウェア大学で保存修復の修士号を取得した。ゲティ保存研究所の研究プロジェクトの成果として、2002年にモジュラー・クリーニング・プログラムを開発し、世界各地でこのプログラムのワークショップを行っている。

【講演会プログラム】
14:00      開会あいさつ《センター長 片岡真実》
14:05      趣旨説明《作品活用促進グループ主任研究員 鳥海秀実》
14:10~15:30  スタヴロウディス氏の講演(※英語から日本語への逐次通訳あり)
15:30~15:45  質疑応答
15:45   閉会挨拶《作品活用促進グループリーダー 大谷省吾》 


【国立アートリサーチセンターの事業について】
  国立アートリサーチセンターは、今年3月の設立以来、国立美術館のコレクションを活用した「コレクション・ダイアローグ」、「コレクション・プラス」の開催館募集や、「ソーシャルストーリー」の発行などの事業に取り組んできました。さらに10月8日(日)には、健康とウェルビーイングに関するフォーラムを東京で開催します。
 今後も、「アートをつなげる、深める、拡げる」をキーワードに、国内外の美術館、研究機関をはじめ社会のさまざまな人々をつなぐ拠点として、専門領域の調査研究(リサーチ)に留まらず、情報収集と国内外への発信、コレクションの活用促進、人的ネットワークの構築、ラーニングの拡充、アーティストの支援などに取り組み、日本の美術館活動全体の充実を目指します。


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