水族館&いきものを深堀り!発見がいっぱい!サンシャイン水族館いきものディスカバリー通信vol.21「2024年の干支は辰(たつ)!海の竜こと“タツノオトシゴ”を徹底解説 」

2023年12月20日 水曜日 3:17 PM

タツノオトシゴの不思議な特徴をご紹介

サンシャイン水族館(東京・池袋、館長:丸山克志)では、2024年の干支である「辰」を名前に持つタツノオトシゴの仲間を館内1階「生き物たちの不思議」水槽にて複数種展示しています。また、2024年1月1日(月・祝)~8日(月・祝)には「サンシャイン水族館のお正月2024」を開催し、特別水槽として、タツノオトシゴの仲間を展示する「干支水槽」などが登場します。※本リリースPDFはこちらよりダウンロードいただけます→https://prtimes.jp/a/?f=d20364-836-76d84767314d1c17dbacf26c1e5d662c.pdf


タツノオトシゴは、古くから「空に昇っていく竜である“登り竜”が産み落とした子」とも言われ、幸運のシンボルとして愛されている生き物で、不思議な姿や変わった子育ての方法など多くの特徴を持っています。
本通信ではまだわかっていないことも多いタツノオトシゴの知られざる生態や魅力、奥深さについてご紹介します。

■そもそもタツノオトシゴとは・・・?
タツノオトシゴとはトゲウオ目ヨウジウオ科タツノオトシゴ属に属する海水魚です。エビのように硬そうな体や、ヘビのように巻きつく尾など、見た目は不思議な姿をしていますが魚の仲間です。
タツノオトシゴの仲間は世界中の熱帯・温帯地域の海に分布しており、全世界には50~60種類の仲間がいます。主に浅瀬に生息し、サンゴや海藻に尾を絡ませて身体を固定して生活しています。遊泳能力は低く、主に胸ビレ、背ビレを使ってふわりふわりと泳ぎます。
体表の突起や体色は、生息域の周囲の環境に紛れこむことができ、外敵の目をあざむいています。エサはプランクトンなど微小な甲殻類や魚卵や小魚を長く伸びた吻(ふん)と呼ばれる口で捕食します。

■なぜタツノオトシゴと呼ばれているの?
タツノオトシゴが属するヨウジウオ科タツノオトシゴ属の学名はHippocampus(ヒポカンパス)。
語源はギリシャ語のHippos(馬)、Campos(海の怪物)が由来とされています。
日本ではタツノオトシゴの姿が「竜」を連想させることから「竜の落し子」と呼ばれています。
中国語では海馬(かいま・かいば)、英語ではシーホース(Seahorse)と呼ばれ、よく馬に連想されます。
「生き物たちの不思議」水槽
■不思議な体
●首
首は約90度に曲がっています。そのため直立した状態であっても、顔は進行方向正面を向いています。
●目
左右の目は別々に動かすことができ、効率よくエサを探したり、天敵を見つけたりすることができます。
●口
口を大きく開くことはできませんが、長く伸びた吻(ふん)と呼ばれる口でプランクトンなどのエサを素早く吸い込むことができると言われています。

●尾部
尾部はくるくると折り曲げることができ、物を掴むことができます。タツノオトシゴは泳ぐ力が弱く、海流の流れが速いと簡単に流されてしまうため、海藻などに尾を巻き付け流されないようにしています。

●ヒレ
一般的な魚類にある腹ビレ・尾ビレは、進化の過程で退化し、タツノオトシゴには付いていません。
一般的な魚類が推進力を得るのに最もよく使うヒレは尾ビレですが、タツノオトシゴの最も目立つヒレは尾ビレではなく背ビレです。この形態は、長距離を早く移動するのには適しませんが、藻や海草が入り組んだ環境で小回りが利く利点があります。

●体色
赤、オレンジ、黃、緑、茶、白、黒など個体によって様々です。藻類などに体を巻き付け、周囲の風景に溶けこむことで海の中で身を守っています。

■不思議な繁殖方法、子育て
-タツノオトシゴはダンスの達人?
タツノオトシゴのオスはメスにアピールするため、体色を変化させダンスを踊っているような求愛行動を取ります。メスが求愛を受け入れると2匹は一緒にダンスを踊り、お互いの尾先を絡ませて旋回したり、海底を這うように泳いだりします。

-オスが出産する?
タツノオトシゴのオスにはお腹に「育児嚢(いくじのう)」と呼ばれるポケットを持っており、メスはオスのポケット内に卵を産み落とします。オスは受け取った卵を保護し、孵化して稚魚になるまでの2~6週間もの期間、育児嚢で育て続けます。育った稚魚がオスの育児嚢から飛び出すため、オスが出産するといわれています。オスが育児嚢で外敵や環境変化から守っているため、卵が流されるリスクも避けられ、少ない産卵数でも生存しやすくなっています。





<飼育スタッフのコメント>
海水魚なのに、「その形は魚なのか?」と思う不思議な姿をしているのが、タツノオトシゴやその仲間たちです。細い吻(ふん)でエサを食べる様子は一瞬で、狙った獲物は逃さないと言わんばかりの“スナイパー”!給餌の際もずっと見ていられます。運が良ければ給餌の様子が見られることもあるのでお見逃しなく!
繁殖方法も特殊で、育児嚢という器官をもつオスが子どもたちを育てます。
お客様にもその様子をご覧いただけるように、そして小さいタツノオトシゴたちを見てもらえるように今後繁殖に挑戦したいと思っています。
2024年元旦から期間限定で設置する特別水槽では、タツノオトシゴの仲間だけでなく縁起を担いだ生き物たちも展示しています。来館されるお客様にとって良い1年になるよう、また新しい・楽しい発見や思い出ができるように生き物たちに負けず飼育スタッフも元気いっぱいに頑張ります!魚ではありますが、独特な身体を持つタツノオトシゴの仲間たちをぜひ見に来てください!           
サンシャイン水族館飼育スタッフ 新山美樹(にいやまみき)
サンシャイン水族館飼育スタッフ 新山美樹(にいやまみき)

いきものディスカバリー通信のアーカイブはこちらから
https://sunshinecity.jp/aquarium/animals/discovery/

※本リリースPDFはこちらよりダウンロードいただけます→https://prtimes.jp/a/?f=d20364-836-76d84767314d1c17dbacf26c1e5d662c.pdf
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■サンシャイン水族館(通常営業)概要
所在地:東京都豊島区東池袋3-1 サンシャインシティ ワールドインポートマートビル・屋上
営業時間:10:00~18:00
※最終入場は終了1時間前 ※変更の場合あり
入場料:大人(高校生以上)2,600円~、こども(小・中学生)1,300円~、幼児(4才以上)800円~※変更の場合あり
問合せ先:サンシャイン水族館 03-3989-3466 https://sunshinecity.jp/aquarium/
※土日祝日および特定日は、入場制限を行っておりますので、事前予約(日時指定・日付指定)が必要です。
詳しくは、水族館 ウェブサイトをご確認ください。
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※状況により、内容・スケジュールが変更・中止となる場合がございます。
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