京都府と京都文化博物館は、京都の地で新しい芸術の創造に取り組む新進の若手作家を紹介する展覧会「Kyoto Art for Tomorrow 2024-京都府新鋭選抜展-」を1月20日(土)から開催します。
また、前年度選抜展の最優秀賞受賞者、山本真澄(やまもと ますみ)氏をゲスト作家として招き、特別展示を行います。
この度、一般公開に先立ち、本展に選抜された作家41名による出品作品の中から、次のとおり受賞作品を決定しました。京都の文化と歴史を背景として新しい芸術の創造に取り組む作家たちの意欲的な実践にご期待ください。
展覧会概要
(1)会期
令和6年1月20日(土)~2月4日(日)10時~18時
※3階展示室は金曜のみ19時30分まで(入場は各30分前まで)
※別館は毎日19時30分まで
※月曜日休館
(2)会場
京都文化博物館 3階展示室、別館ホール(京都市中京区三条高倉)
【入場料】一般500円 【大学生】400円 【高校生以下】無料
※別館は無料
(3)内容
京都にゆかりのある40歳以下の若手美術作家41名の新作を展示。
また、優秀な作品を顕彰する。
特別展示作家として山本真澄氏が出品。
(4)公式HP
https://www.bunpaku.or.jp/exhi_special_post/20240120-0204/
最優秀賞及び優秀賞 受賞作品
【最優秀賞/高瀬 栞菜「I'm looking at you」】
<講評>
まず作品を見ると、犬の視線が気になる。タイトルの「I」は犬なのか、人なのか。SNSで飼い主の留守中に犬が部屋を散らかした映像などが流れるが、そうした現代的な感覚と描き方がリンクしているようにも思われる。シャドウイメージの蝶が画面を支配しているかのような不可思議な感覚を呼び起こす。すべてのモチーフが同じタッチ、同じ質感で描かれ、どこか寓意性も感じられ、奥行き感のある表現に引き込まれる。構成がうまく、圧倒的な描写力がある。
【優秀賞/八木 佑介「準工業地域」】
<講評>
どこにでもありそうな風景を岩絵具、土絵具、小石など粒子を感じさせる素材で描き出して、触覚を刺激する。人影が見えないことが、「日常」と隣り合わせの「非日常」という儚さを感じさせる。遠近法的構図、細部の徹底した写実的描写、物質的な岩絵具の質感を活かした堅牢な画面だが、寂しさ、不可思議な雰囲気を感じさせ、惹きつけられる。自分なりに表現を工夫し、独特な雰囲気を醸し出しており、日本画の可能性を広げる力強い作品である。
その他(メディア賞/国際賞)受賞者一覧
メディア賞 7点
国際賞 2点
※年齢は令和6年1月17日現在
特別展示作家(山本真澄氏)
<山本真澄氏 プロフィール>
1985年生まれ
2010年 京都造形芸術大学美術工芸学科日本画コース卒業
2009年 第9回佐藤太清賞公募美術展日本画の部特選
2015年 第3回美術新人賞デビュー準グランプリ
2019年 山本真澄個展 こども+○△□(ギャラリー和田/東京)
京都日本画新展大賞
2020年 山本真澄個展(松坂屋名古屋店)
日本画新世紀(阪神百貨店/大阪)
新春三越美術特選会(日本橋三越本店/東京)
2021年 山本真澄個展 祈りのかたち(長洞堂画廊/岐阜)
2022年 台北アートフェア(Neptune Gallery/台湾)
International Invitational Group Show(Outre Gallery/オーストラリア)
~共に前へ~2023年カレンダー原画展(岡山国際ホテル)
2023年 Kyoto Art for Tomorrow 2023京都府新鋭選抜展最優秀賞
山本真澄個展 同じ空の下(Neptune Gallery/台北)
山本真澄個展 虹の麓には(京都高島屋)
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