松戸の小学4年生が「今、自分にできること」から世界平和を考える
特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクトは、7月15日千葉県松戸市立横須賀小学校において、4年生を対象とした「世界とつながる学び」講演会を実施しました。
本講演会は、令和8年度松戸市市民活動助成事業として展開する「松戸が世界とつながる学びプロジェクト」の一環です。同プロジェクトでは、松戸市内の小学校・中学校・高校で学ぶ児童生徒が、普段の授業や課外活動で得た知識やアイデアを教材に変え、世界の教育現場へ届ける取り組みを進めています。すでに小金高校、小金中学校でも講演会を実施しており、学校種を越えた地域発の国際理解教育・平和教育が始まっています。

横須賀小学校で行われた講演会
横須賀小学校では、今回の講演会を出発点として、2学期から児童たちが普段の授業を活用した教材制作に取り組む予定です。
全国の子どもたちが世界を変えた事例を紹介
講演会では、なかよし学園プロジェクト代表の中村雄一が、アジア・アフリカを中心とする海外での教育支援活動や、日本全国の学校と連携して実施してきた「世界とつながる学び」の事例を紹介しました。
日本の子どもたちが学校で学んだ防災、環境、衛生、平和、地域文化などを絵本やカード、ポスター、実験教材などに変え、それらが海外の学校で実際の授業に活用されていることを、現地の写真や映像とともに伝えました。

わたあめを使った科学実験の様子

海洋プラスチックをリサイクルしたフライングディスク授業
例えば、地域の災害について学んだ児童が制作した防災教材、海洋プラスチック問題を伝えるために生徒が制作した絵本、手洗いの大切さを伝えるための石けん、平和への願いを描いたポスターなど、日本の教室から生まれた多様な教材が、世界の子どもたちの学びに活用されています。
児童たちは、特別な知識や大きな力がなくても、学校で学んでいることや自分の得意なことを生かせば、世界の誰かを応援できることを知りました。

世界各国で行われている防災カルタ活用の様子

世界各国で行われている防災カルタ活用の様子
「世界のために、今の自分に何ができるだろう」
今回の講演で重視したのは、世界の貧困や紛争、教育格差などを知識として学ぶだけで終わらせず、自分自身の行動につなげることです。
横須賀小学校の4年生は、全国の小中高校生が実践してきた事例を聞きながら、
「自分の好きなことを、世界のためにどう生かせるだろう」
「学校で習っていることを、どんな教材にできるだろう」
「世界の子どもたちを笑顔にするために、今の自分に何ができるだろう」
と考えました。
世界平和や国際協力は、一部の大人や専門家だけが担うものではありません。絵を描くこと、文章を書くこと、調べること、遊びを考えること、地域について学ぶことなど、子どもたちが日常の中で行っている一つひとつの学びが、世界とつながる可能性を持っています。
講演を通して児童たちは、「かわいそう。でも、自分には何もできない」で終わるのではなく、自分たちにも平和をつくるための一歩を踏み出せることを学びました。

岐阜県安八町の児童が作成した防災BOOKを使った授業
2学期から、横須賀小学校の学びを世界へ
横須賀小学校では、2学期から普段の授業を活用した教材制作に取り組む予定です。
児童たちが授業の中で学んだことや興味を持ったことをもとに、世界の子どもたちにも分かりやすく、楽しく伝えられる教材を考えていきます。
完成した教材は、なかよし学園プロジェクトが活動する海外の教育現場へ届け、現地の学校で授業に活用する計画です。教材を届けて終わりではなく、現地の子どもたちが学ぶ様子や感想を横須賀小学校へ返し、児童たち自身の振り返りと次の学びにつなげます。
この「日本で学ぶ」「教材をつくる」「世界で実践する」「現地の反応を日本へ返す」という循環は、なかよし学園プロジェクトが展開する循環型教育モデル「CoRe Loop」の特徴です。児童生徒は、自分たちの学習成果が世界の誰かの役に立つ過程を確認することで、学ぶ意味と社会に参画する実感を得ることができます。
横須賀小学校の児童たちが、どのような教材を生み出し、世界のどのような学びにつなげていくのか。今後の活動が期待されます。

なかよし学園のCoRe Loop
小・中・高から始まる「松戸が世界とつながる学び」
なかよし学園プロジェクトは、今年度、松戸市市民活動助成金を活用し、市内の小学校・中学校・高校等を対象とした「松戸が世界とつながる学びプロジェクト」を展開しています。
これまでに、小金高校の1年生、小金中学校の生徒を対象とした講演会を実施し、今回、横須賀小学校の4年生が新たにプロジェクトへ参加しました。
学校や学年によって、授業内容、地域との関わり、児童生徒の興味関心は異なります。その違いを生かしながら、それぞれの学校が持つ学びを世界へ届けることで、松戸市全体を一つの国際協力・平和教育のフィールドにしていきます。
松戸の教室で生まれたアイデアが、海を越えて世界の誰かの生きる力になる。そして、世界から届く反応によって、松戸の子どもたちが自分自身と地域の価値に気づく。
なかよし学園プロジェクトは、こうした学び合いの循環を通じて、子どもたちの手で平和をつくる地域発の教育モデルを構築していきます。

なかよし学園が行う「松戸が世界とつながる学びプロジェクト」
なかよし学園プロジェクト代表・中村雄一 コメント
世界の課題について話を聞いたとき、「かわいそう」と感じることはとても大切です。しかし、そこで「自分には何もできない」と終わってしまえば、世界は変わりません。
横須賀小学校の子どもたちには、全国の同世代の子どもたちが、普段の授業や自分の好きなことを生かして、世界の誰かを笑顔にしている事例を紹介しました。
絵を描くことが好きな子、クイズを考えることが好きな子、地域のことを調べることが好きな子。それぞれの得意なことが、世界とつながる力になります。
2学期から始まる教材制作を通じて、子どもたちが「自分にも世界を変える力がある」と実感してくれることを楽しみにしています。横須賀小学校から生まれる学びを、私たちが責任を持って世界へ届けます。

国際連合ACUNS学術会議で講演する中村雄一代表
なかよし学園プロジェクト事務局長・中村里英 コメント
小学生の柔軟な発想には、大人には思いつかない世界を笑顔にする力があります。
今回の講演を聞いた子どもたちが、これから普段の授業の中で何を発見し、どのような教材をつくるのか、とても楽しみです。
自分がつくったものが海外の学校に届き、世界の子どもたちが喜んでくれる。その様子を見たとき、子どもたちは自分の学びに自信を持ち、身近な地域や学校の良さにも気づいていきます。
松戸には、世界に届けられる学びや魅力がたくさんあります。子どもたち、先生方、地域の皆様とともに、松戸から世界へ平和の輪を広げていきたいと思います。

折り紙で人間の創造力と具現化する力を説明する中村里英事務局長
事業概要
事業名
松戸が世界とつながる学びプロジェクト事業
助成事業
令和8年度松戸市市民活動助成事業
実施団体
特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト
実施校
松戸市立横須賀小学校
対象
4年生
実施内容
世界の現状や全国の教育実践を学ぶ国際理解・平和教育講演、児童によるアイデア創出、教材制作、海外教育現場での授業実践、現地からのフィードバック
今後の予定
2学期から、普段の授業で学んだ内容を活用した教材制作を開始。完成した教材を海外の教育現場で活用し、現地の反応を児童へ報告する予定
プロジェクト紹介
https://nakayoshigakuen.org/coreloop
特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクトについて
なかよし学園プロジェクトは、2007年に活動を開始し、2019年にNPO法人化した国際教育支援団体です。日本の学校や地域で行われている学びを、海外の教育支援、災害救援、平和構築、職業訓練につなげています。
日本の児童生徒が学び、考え、制作した教材を海外の教育現場で活用し、その成果や反応を日本へ返す循環型教育モデル「CoRe Loop」を展開。「教室での学びが、世界の誰かの生きる力になる」教育活動を国内外で推進しています。
団体名: 特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト
所在地: 千葉県松戸市小金原4-14-14
代表者: 中村雄一
電話: 047-704-9844
公式サイト: https://nakayoshigakuen.org
メール: [email protected]
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