東日本大震災前の陸前高田の街並みを再現した「市街地模型」を常設展示

東日本大震災前の陸前高田の街並みを再現した「市街地模型」を常設展示
市街地模型の展示の様子

概要

一般社団法人トナリノ(岩手県陸前高田市、代表理事:佐々木信秋)は、東日本大震災の記憶と教訓を次世代へ伝え、防災と減災について考える機会を創出することを目的として、神戸大学槻橋研究室が中心となって取り組んでいる「失われた街」模型復元プロジェクトにおいて、東北工業大学建築学科有志団体colors、神戸大学槻橋研究室、日本大学山中研究室により制作された、震災前の陸前高田市の街並みを再現した「市街地模型」の常設展示を2026年7月1日より開始しました。
市街地模型は、震災前の建物や道路、地形などを500分の1の縮尺で再現したもので、かつての街の姿を立体的に見ることができます。震災を経験した人にとっては、地域で営まれてきた暮らしや記憶を振り返り、語り合うきっかけとして、震災を経験していない世代にとっては、震災や地域の歴史を知り、防災と減災について考えるための教材として活用しています。

背景

東日本大震災から15年以上が経過し、震災を直接経験していない子どもや若者が増える一方、震災を経験した世代の記憶や教訓をどのように次世代へ伝えていくかが重要になっています。また、陸前高田市では震災後の復興事業によって市街地が大きく変化し、震災前の街並みや、そこで営まれていた暮らしを現在の風景から知ることは難しくなっています。
市街地模型は、失われた街並みを単に再現するだけではなく、模型を囲みながら「あの場所には何があったのか」「どのように避難したのか」「どのような暮らしがあったのか」といった一人ひとりの記憶を共有するきっかけとなります。
陸前高田市の市街地模型については、2013年9月2日~9月8日に「記憶の街ワークショップin陸前高田」(会場:陸前高田未来商店街、米崎コミュニティセンター)として、また、2019年10月23日~10月29日に「ふるさとの記憶の街2019 in陸前高田」(会場:陸前高田グローバルキャンパス、長部地区コミュニティセンター、アバッセたかたパブリックスペース)を開催し、2013年のワークショップには、のべ約1,669名の方々にご参加いただきました。模型は、地域の皆さまの記憶を伺いながら、建築を学ぶ学生のボランティアとの協働により制作されました。
さらに、市街地模型を陸前高田グローバルキャンパス(2025年3月で閉鎖)にて、常設展示や市街地模型を活用した語り部による震災の教訓を伝える防災減災プログラムを実施してきました。

市街地模型の見学の様子

市街地模型と思い出のピン

取り組み

市街地模型をコワーキングスペース「ヤドカリ」に常設し、地域住民をはじめ、子どもや若者、陸前高田市を訪れる人など、誰でも無料で見学できる環境を整備しました。
模型を見ることで震災前の街並みを知るだけではなく、震災を経験した地域住民が自身の記憶や体験を語り、それを次の世代へ共有する場として活用します。また、震災当時の避難行動や地域の状況について考えることで、震災伝承と防災と減災を結びつけた学びにつなげます。
展示の概要
- 展示期間:2026年7月1日(水)~常設展示 平日9:00~18:00
- 展示場所:コワーキングスペースヤドカリ(岩手県陸前高田市高田町字大隅93-1)
- 対象:どなたでも
- 見学料金:無料

展示模型の概要
- 制作場所 岩手県陸前高田市
- 縮尺・規模 1/500 約4m×8m(市街地および長部地区)、21マス構成(1マス=実寸500m四方)
- 制作年 2013年8月 / 2019年10月(増補)
- 模型制作 東北工業大学建築学科有志団体colors、神戸大学槻橋研究室、日本大学山中研究室

関係者

一般社団法人トナリノ
「地域の相棒」をスローガンに、「『心ゆたかな暮らし』ができる過疎地域を目指す」というビジョンのもと、「バックボーン組織」および、ファンドレイジングや評価を行う「専門家」として地域の「コレクティブインパクト」を支え、複雑な課題が生まれる構造そのものを変えていく「システムチェンジ」に取り組んでいます。
「失われた街」模型復元プロジェクト
「失われた街」模型復元プロジェクトは、神戸大学建築学科の槻橋修研究室が中心となって取り組んでいます。震災前の街や村を500分の1の縮尺で復元し、地域で育まれてきた街並みや環境、人々の暮らしの中で紡がれてきた記憶を保存・継承していくことが、プロジェクトの目的です。現在は岩手県の沿岸を含む約50地区の模型が制作されており、神戸大学の建築学生によるボランティアを中心として、地域の方々と協力しながら制作が進められています。

企業プレスリリース詳細へ
PRTIMESトップへ