旅行系スタートアップの「Deeper Japan」が瀬戸内エリアの体験商品を大幅拡充。”花崗岩のダイヤモンド”庵治石の石工と、好奇心あふれる世界中の旅行者をつなぐ。

庵治石、組子細工、讃岐うどん、川尻筆、牡蠣養殖、シーカヤック、座禅など15の文化体験を四国・広島エリアに追加。

日本各地の職人やアーティスト、自然ガイドと連携し、訪日外国人向けに文化アクティビティを開発・提供している「Deeper Japan」を運営するディーパートラベル株式会社(本社:東京都世田谷区/代表:石川光)は、既存の展開エリアである四国エリアおよび広島エリアにおいて、新たに15の体験商品を追加いたしました。全国400商品超を展開するDeeper Japanの中で、瀬戸内海を挟む四国・広島は40以上の商品群を揃えており、今後さらに注力していくエリアです。




職人にとっては日々の当たり前。しかし、その「当たり前」の中にこそ、好奇心あふれる旅行者の体験を別次元のものに変える文化の厚みがあります。何百年と受け継がれてきた所作、土地の風土に根ざした素材の選び方、無意識に守り続けている技の一つひとつ。Deeper Japanは、そこに光を当て、海外からの旅行者が体感できる形に仕立てます。地域の文化資源の発掘から、職人との提携、体験商品の企画・磨き上げ、通訳ガイドの育成、ビジュアル制作と発信まで、一貫して自社で手がけています。

Deeper Japan
四国エリア https://deeperjapan.com/shikoku
広島エリア https://deeperjapan.com/hiroshima

「石といえば香川県」── ある石工の挑戦




香川県高松市の東部、牟礼町と庵治町にまたがる五剣山の山麓。ここでのみ産出される庵治石(あじいし)は、「花崗岩のダイヤモンド」と称される日本屈指の銘石です。2,000万年以上の歳月をかけて生まれたその石は、きめの細かい結晶、上品な灰色の色調、そして他に類を見ない耐久性を持ちます。かつて彫刻家イサム・ノグチもこの石に魅せられ、この地にアトリエを構えました。

しかし、庵治石の存在を知る人は、石材業界の外にはまだ多くありません。

1993年、この地で一人の青年が石材会社を立ち上げました。庵治・牟礼では代々石材を家業とする家系が多く、父から子へ技を受け継ぐのが当たり前の土地です。しかしこの青年は、石材業とは無縁の家から自ら石工の道を選びました。もともと柔道で大学に進んだものの、怪我で退学。地元に戻り、「ネクタイを締めてスーツを着る働き方は、自分には向いていない。小さくてもいいから、自分の城を持ちたい」と、4年間の修行を経て独立。以来30年以上、庵治石に文字を刻む「文字彫り」の職人として腕を磨いてきました。





庵治・牟礼の石材産業は、採石、切削、研磨、造形、文字彫り、設置と工程ごとに分業が確立され、それぞれの職人が極めて高い専門性を持っています。しかし、安価な外国産石材の流入と墓石市場の縮小により、1993年に600社近くあった石材関連業者は、現在150社ほどにまで減少。高い技術を持つ職人たちが、次々と業界を離れていきました。

「墓石が売れた時代は、作ることに忙しくて、庵治石を発信することをまったくやってこなかった。それがこういった状態になってしまった大きな理由だと思っています」

2012年、地元の商工会が一念発起し、庵治石を使った暮らしの道具を開発・発信するプロジェクトを立ち上げました。13社の職人が参加し、デザイナーと協働してブックエンドやコースター、傘立てなど、墓石以外の新しい庵治石プロダクトを生み出していきました。30年の修行を重ねたかつての青年も、その一人でした。

しかし9年間続いたこのプロジェクトは、支援事業の終了とともに存続の危機に直面します。後継を募っても、手を挙げる人はいませんでした。

「誰もやらないなら、自分がやるしかない。ここで自分がやらなかったら、もう庵治の石材産業はなくなってしまうかもしれない」






2021年、彼は新たな会社を立ち上げ、プロジェクトの運営を引き継ぎました。スイス人のディレクター、欧州・韓国・日本から集めた10人のデザイナーチーム。石材業界では考えられなかった体制を整え、海外市場への展開を始めました。韓国を代表するデザイナーや、世界的な現代アーティストとのコラボレーションも実現しています。

庵治石の価値に見合う価格設定にも踏み切りました。安価な石材に慣れた市場の反応は厳しく、かつて約40軒あった取扱先は一時わずか3軒にまで減少。しかし、庵治石の品質と美しさを理解するセレクトショップやインテリアショップ、美術館のミュージアムショップなどとの関係を一つずつ築き直した結果、現在は100軒を超え、かつての2倍以上にまで広がっています。

「同じ大きさのダイヤモンドとガラスがあった時、ダイヤの方が価値が高いと誰もが疑わない。それは、長い時間をかけて価値が共有されてきたから。庵治石は、まだそこまでいっていない」

漆といえば輪島、眼鏡といえば鯖江、タオルといえば今治。地域と産品が結びついて価値が生まれる--そのモデルを、彼は庵治石で実現しようとしています。

「今治タオルも、かつては"いまばり"と読めない人が多かった。庵治も、まだ読める人は多くありません。だからこそ、自分の代で"石といえば香川県の庵治石だよね"と言われるようにしたい。それができたら、悔いなく死ねる」





Deeper Japanは、このような文化の担い手と旅行者を直接結びつけることで、旅行者の好奇心に応え、事業者の技の継承に貢献したいと考えています。今回の瀬戸内エリア15商品の追加も、その出会いの選択肢を広げる取り組みのひとつです。

今回Deeper Japanが新たに提携した15組の職人・文化の担い手をご紹介します。

新商品のご紹介

・四国エリア(香川県)


花崗岩のダイヤモンド - 庵治石瀬戸内海を見渡す山上の採石場からプログラムが始まります。2,000万年以上前に生まれた庵治石が切り出される現場を間近に見学し、自分の石を選んだら工房へ。職人とともに石を削り、磨き、ブックエンドに仕上げます。「石といえば香川県」を目指す石工が、採石から完成まで案内する4時間の体験です。





明治から4代 - 手打ち讃岐うどん 明治43年(1910年)創業、4代にわたり手打ちうどんだけを出し続けてきた老舗。創業当初から機械に頼らず、自ら打ったうどんを店で食べさせる専門店であり続けています。「どこのうどん屋さんもそれぞれうまい。だから讃岐うどんは面白い」と語る4代目のもとで、生地をこね、伸ばし、切り、自ら打ったうどんを味わいます。





鯛漁の伝統が息づく海で大鯛を狙う瀬戸内海は古くから鯛の好漁場として知られ、鯛網漁の伝統が各地に根づいてきました。祝い事に鯛を供える日本の食文化を支えてきたこの海で、疑似餌を使い真鯛を狙います。高松港から出船し、女木島・男木島の間に広がるポイントへ。70cmを超える大物が釣れることもあり、初心者にも丁寧にサポートしてくれる船長のもとで、瀬戸内の海に挑みます。






数ミリの木片が織りなす - 組手細工 1946年創業、3代目の伝統工芸士が、釘を使わず数ミリの木片を組み上げて200種以上の幾何学模様をつくる「組手(くで)」の技を受け継いでいます。妻のデザインと融合させた新しいものづくりにも挑戦。「守るだけでなく時代に即した変化を」と語る夫婦の工房で、組子の小物づくりを体験します。




・広島エリア


もっとええ筆をつくりたい - 川尻筆 8歳から筆づくりを手伝い、「もっとええ筆をつくりたい」「早く親父を超えたい」という一心で技を磨いてきた3代目。現在は4代目の息子とともに、希少な原毛の選別から仕上げまですべてを手仕事で行います。「他にはない唯一無二の筆をつくる」を理念に掲げる一子相伝の製筆所で、川尻筆づくりを体験します。





潮に鍛えられた牡蠣 - 養殖場見学この養殖場が守り続ける「杭打ち式養殖」は、潮の干満に牡蠣をさらすことで自然に近い環境を再現する伝統的な養殖法です。干潮時に外気に触れ、満潮時に海水に浸かるサイクルが、牡蠣に力強い生命力と凝縮された旨みを与えます。「生命力がそのまま美味しさになる」と語る養殖家と、瀬戸内海が育む牡蠣に出会う体験です。





花と静寂の禅寺で座禅広島に佇む臨済宗のこの寺院は、椿や紫陽花など四季折々の花で知られ、山陽地方の花にゆかりのある24の寺院を巡る「山陽花の寺」巡礼の最後の札所(満願寺)に位置づけられています。咲き誇る花と、静まり返った禅堂。その対比の中で、住職の案内のもと座禅に取り組みます。





7色の漆を600回 - 広島仏壇の匠 広島仏壇は、木地・漆塗り・金箔押し・蒔絵・彫刻など7つの専門職の技が結集する総合工芸品です。全国伝統的工芸品仏壇仏具展で最高賞の経済産業大臣賞を連続受賞したこの伝統工芸士は、7色の漆を500回から600回塗り重ねる「堆漆」の技法でも知られています。下地に広島湾の牡蠣殻を用いるなど、土地に根ざした製法を守る工房を訪れます。





「潮待ちの港」鞆の浦シーカヤック かつて瀬戸内海を支配した海上勢力・村上水軍の末裔が、カヤック歴30年以上の経験で瀬戸内海国立公園の海を案内します。舞台は「潮待ちの港」として栄えた鞆の浦。日本で最初に国立公園に指定されたこの海域を、海抜0メートルの視点から巡ります。





お茶の楽しさを伝える寺院の茶室「茶道に興味があるけれど敷居が高くて始められない方に」--約30年にわたり表千家の茶道を学んできた茶人が、広島市内の寺院に茶室を構えました。格式ではなく、お茶の楽しさを伝えることを大切にする茶人のもとで、茶道の基本と楽しさを体験します。





春の陽のような書の時間 - 仮名書道「春の陽射しのように朗らかな場を」という願いを込めて書道会を主宰する仮名書道家がホストを務める。会員は広島県美展や読売書法展で多数入選するなど、確かな指導力を持っています。ゲストは、和歌や俳句をしなやかな曲線で綴る仮名書道の基礎を学び、自ら選んだ言葉を筆で書き上げ、作品を持ち帰ります。





ミシュラン料理人の船で釣る広島湾 広島湾に精通した船長は、ミシュランガイド掲載の和食店も営む料理人。瀬戸内の海を知り尽くした船長の案内で季節の魚を狙い、釣り上げた魚は船長の店で料理として味わうこともできます。海の恵みを「釣る」から「食べる」まで一貫して体験します。





漆芸の系譜を継ぐ金継ぎ広島県無形文化財保持者のもとで金継ぎと漆芸の技を学んだ作家が、2022年に独立。金継ぎの仕事と並行して漆芸作品の制作も行い、漆作家としても活動しています。本漆を使用し、割れた器に新たな表情を与える金継ぎの技法を体験します。





宮島ろくろ160年の木材加工の技160年以上にわたって受け継がれてきた宮島轆轤の技に魅せられ、修行を重ねてきた木工職人。「伝統の技を、毎日の暮らしの中で使ってもらいたい」という思いから、日常に寄り添う手頃な木の器をつくり続けています。轆轤で木を削り出し、自分だけの器を仕上げる体験です。





40年の茶の道を歩む教授の稽古場へ幼稚園のころに茶道を始め、38年にわたり裏千家の道を歩んできた教授。茶名・准教授の取得まで指導できる本格的な稽古場を広島市内に主宰しています。淡交会特別師範会員としての確かな技量のもと、一碗のお茶を自ら点て、和菓子とともに茶の湯の世界に触れます。




Deeper Japan とは
Deeper Japanは、訪日旅行客が通常はアクセスするのが難しい日本の伝統文化体験を、オンラインで簡単に予約ができるサービスです。最前線で活躍する職人やアーティストと直接提携し、質の高い文化体験や自然体験を開発します。言語や文化、価値観の違いを越え、旅を通した異なる文化間の相互理解、伝統と多様性の保全、共感と寛容に満ちた社会を目指します。

原則として対象を少人数のゲストに絞ることで、大人数向けの画一的な体験ではない、職人とゲストがより深く対話できる時間を提供します。また、独自に採用し研修を重ねた通訳ガイドが同行することで、可能な限りゲストの母国語での通訳を行っています。北は北海道から南は沖縄まで、全国各地の職人さん・事業者さん・アーティストさん・自然ガイドさん達のご協力で、約400の体験商品をラインナップしています。
世界中で、知的好奇心を満たす旅を求める旅行者のために
日本政府観光局によりますと、2025年に日本を訪れた外国人旅行者は4,268万人に達し、初めて4,000万人を突破して過去最多を更新しました。2026年上半期も米国からの訪日客は毎月過去最高を更新し続け、消費額では3,848億円と国・地域別で首位に立っています。英国、フランス、オーストラリアなど欧米豪を中心に多くの市場で単月の過去最高が更新されており、文化体験を求める旅行者の増加が続いています。

今後の展望として、既存エリアでさらなる商品を開発し、中部エリアや北海道・東北エリア、またヨーロッパおよび東アジアの国々で本サービスの展開を予定しています。Deeper Japanのコンセプトである「言語や文化、価値観の違いを越えて旅をいかに充実したものにさせられるか」を日本以外でも追求し、世界中の旅行客に提供すべく事業を加速させて参ります。
代表プロフィール

人形細工師の工房にて
石川 光(いしかわ ひかる)
ディーパートラベル株式会社 代表取締役
北海道に生まれ、オーストリアで育つ。異なる文化の中で、地域ごとに受け継がれる伝統の豊かさに早くから関心を持つ。早稲田大学政治学科卒業後、エネルギー企業、外資系金融機関での勤務、国会議員秘書を経て、2021年にディーパートラベル株式会社を設立。北海道から沖縄まで26都道府県で約500の体験商品を展開するまでに事業を成長させ、その勢いは加速している。2025年は自ら年間200件以上の職人・事業者を訪問。旅を通じた文化間の相互理解と、地域の伝統を次世代につなぐことを事業の根幹に据えている。




採用について

Deeper Japanでは、サービスの全国展開と海外進出の加速に伴い、通訳ガイド、フルスタックエンジニア、ライター、ブッキングオペレーション、リサーチインターンなど、様々なポジションで新たなメンバーを募集しています。多様なバックグラウンドを持つチームとともに、日本の文化を世界に届ける仕事に興味のある方は、ぜひ採用ページをご覧ください。

https://deeperjapan.com/careers

<運営会社概要>
【会社名】 ディーパートラベル株式会社
【代表者】 代表取締役 石川 光
【会社設立】2021年7月
【URL】https://www.deeperjapan.com/
【Instagram】https://www.instagram.com/deeper_japan/

<本件に関するお問い合わせ>
【広報担当者】 江口 哲史
【E-mail】 [email protected]

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