国立公文書館「うつろ舟」原本特別展示について

 独立行政法人国立公文書館(所在地:東京都千代田区、館長:鎌田 薫)は令和8年9月9日(水)~23日(水・祝)の期間に「うつろ舟」に関する資料の原本を特別に展示します。

■「うつろ舟」とは
 享和3年(1803)2月、常陸国(現在の茨城県)の沖合に、1艘の舟が漂着しました。舟は丸いかたちをしており、中には1人の女性が乗っていました。女性は見慣れぬ装いで、言葉も通じず、大きさ2尺(約60cm)四方の箱を大切に抱えていました――
 こうした不思議な漂着船「うつろ舟」をめぐる逸話は、日本各地に伝わっており、その中には、当時の文人や好事家の間に広く流布し、記録に残されたものもあります。
 このたび、当館の所蔵資料の中から、「うつろ舟」に関する資料が新たに確認されました。そこで、「うつろ舟」に関する資料の原本を、期間限定で展示します。

■展示概要
期間  9月9日(水)~9月23日(水・祝)
     ※土日祝開館(9月21日(月・祝)は開館)、月曜休館。
開館時間 午前9時15分~午後5時00分
     ※毎週金曜日は、午後8時00分まで開館します。
場所  国立公文書館 東京本館 常設展示室(千代田区北の丸公園3-2)
入場料  無料

■展示資料と見どころ
(1)『沿海紀聞(えんかいきぶん)』
 「江戸名所図会(えどめいしょずえ)」等の地誌を著したことで知られる斎藤月岑(さいとうげっしん、1804~1878)が編んだとされる。その内容は、江戸時代後期から幕末の間に起きた、外国船の来航や漂着に関する記事で構成されている。全40冊、外務省旧蔵。
 本書における「うつろ舟」の記事は、漂着した舟と乗船していた女性の様子について、絵入りで記されている。舟は球体のかたちをしており、女性の面持ちは日本画的に描かれている。



(2)『弘賢随筆(ひろかたずいひつ)』
 幕臣の屋代弘賢(やしろひろかた、1758~1841)の手もとにあった雑稿を取りまとめたもの。その内容は、奇事異聞(不思議な出来事や変わった噂話)と簡単な考証などで構成されている。全60冊、内務省旧蔵。
 本書には、漂着した「うつろ舟」と乗船していた女性の様子が絵入りで描かれているほか、浦の人びとによる対応や、舟内に記された「蛮字」を手掛かりに“女性は外国の王女ではないか”とする筆者の推測などが記されている 。



■関連コンテンツのご案内
デジタル展示「漂流ものがたり」
 「うつろ舟」のほか、品川に現れた鯨、異国のお堂が漂着した事例もご紹介しています。また、日本への漂着とは反対に、日本から漂流した末、アメリカ船に救助されそのまま太平洋を渡ったジョン万次郎や、アリューシャン列島に漂着しロシアへと渡った大黒屋光太夫に関する資料もご覧いただけます。
https://www.archives.go.jp/exhibition/digital/hyoryu/index.html

<報道関係の方からのお問い合わせ先>
独立行政法人国立公文書館 展示担当 永江・淺井・鈴木 TEL:03-6680-7206

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