「どアップ」「のぞき見」…いま見ても斬新! 歌川広重の大胆すぎる構図に迫る「新版 広重目線」展、開館40周年の足立区立郷土博物館で9月19日(土)から開催

江戸時代に、ここまで斬新な表現があったとは。風景を切り取り、隠し、遠近法まで操る広重。江戸の名所を描いた連作「名所江戸百景」を題材に、広重の「見せ方」の秘密を9つの視点から読み解く展示が始まります。




開館40周年のアニバーサリーイヤーに収蔵浮世絵展「新版 広重目線」を開催

1986年に開館した足立区立郷土博物館は、今年11月に開館40周年を迎えます。地域の歴史や暮らしを伝える郷土博物館として親しまれてきましたが、近年の文化遺産調査で、足立区内の旧家で価値ある美術品が続々と確認されたことを受け、2025年4月にリニューアル。地域に伝わってきた美術品を常設展示できる機能を加え、歴史・民俗・美術が融合した展示を行う、全国でも例の少ない「美術博物館」として新たな歩みを進めています。

そんな足立区立郷土博物館が開館40周年のアニバーサリーイヤーに開催するのが、収蔵浮世絵展「新版 広重目線」です。世界的に知られる幕末の浮世絵師・歌川広重(1797~1858)の晩年の大作「名所江戸百景」を題材に、広重ならではの大胆な構図や「見せ方」の秘密に迫ります。

いま見ても斬新!歌川広重は江戸の風景をどう切り取った?

画面の手前にものを驚くほど大きく描く。何かの隙間から風景をのぞかせる。鳥になったように空から地上を見下ろす――。広重が描いたのは、目の前の風景をそのまま写したものではありません。どこを見せ、どこを隠し、どう切り取るか、場合によっては新たな創造も。江戸の名所をより印象的に見せるため、さまざまな工夫を凝らしています。その大胆な構図や表現は、江戸時代の作品でありながら、いま見ても思わず目を奪われるほど斬新です。

5つの視点+4つの新視点で、広重の構図を読み解く

本展では、平成30年(2018年)に足立区立郷土博物館で開催し好評を博した「広重目線」で提示した5つの視点に、新たな4つを追加。合計9つの視点から、「名所江戸百景」の大胆な構図と表現を読み解きます。

Pick up:「都合のいい目かくし」――霞(かすみ)で距離までコントロール

新たに加わった視点のひとつが、「都合のいい目かくし」です。作品「市ヶ谷八幡」では、門前町と高台にある八幡宮の間を帯状の霞が横切ります。途中の風景を大胆に省略することで距離感を生み出し、高台の八幡宮をより堂々と見せる効果も。見せたいものはしっかり見せ、途中は霞で“都合よく”隠す。日本絵画の伝統的な表現を巧みに生かした構図です。

「市ヶ谷八幡」:安政5年(1858年)

■収蔵浮世絵展「新版 広重目線」概要
【開催期間】
2026年9月19日(土)~11月23日(月・祝)
午前9時~午後5時
※最終入館は午後4時30分
【会場】
足立区立郷土博物館
東京都足立区大谷田5-20-1
【休館日】
毎週月曜日
※祝日の場合は開館し、翌平日に休館
【入館料】
・一般200円(高校生以上)
・団体20名以上は半額
・70歳以上の方は無料
・障がい者手帳をお持ちの方および介護者1名は無料
・毎月第2・第3土曜日は無料公開日
【交通】
JR亀有駅北口、東京メトロ千代田線北綾瀬駅、つくばエクスプレス八潮駅南口からバス
無料駐車場あり
【電話】
03-3620-9393
https://www.city.adachi.tokyo.jp/hakubutsukan/index.html

■同時期開催「彩る秋 ―花と音との出会い―」
詳細は足立区HP「郷土博物館で彩る秋-花と音との出会い」をご覧ください。
https://www.city.adachi.tokyo.jp/hakubutsukan/2026autumnevent.html

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