【Gallery 舞台裏】ArtSticker×CADANのコラボ企画第4弾。大久保紗也 個展「遠くの痛点 / Far away from the pain」10月15日(木)から開催

株式会社The Chain Museum(本社:東京都渋谷区、代表取締役:遠山正道、以下「The Chain Museum」)は、当社が運営する「Gallery 舞台裏」(麻布台ヒルズ内)にて、大久保紗也による個展「遠くの痛点 / Far away from the pain」を、2026年10月15日(木)~11月8日(日)の会期にて開催いたします。
本企画は、ArtStickerが運営する「Gallery 舞台裏」を会場に、一般社団法人日本現代美術商協会(所在地:東京都目黒区、以下「CADAN」)CADANメンバーのギャラリーがリレー形式で展覧会を開催する「CADAN舞台裏」の第4弾です。
※10月15日(木)18:00より、レセプションを開催予定です。(参加無料、要予約、チケット制)
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ステートメント

Is that snake, 2025, acrylic and oil on canvas panel, H1455 × W1120 × D145 mm(C)Saya Okubo, courtesy of the artist and WAITINGROOM
私のアトリエからは、曇りの日ほどオスプレイの音が大きく聞こえる。
航空自衛隊とアメリカ空軍の軍用飛行場である横田基地のほど近くに位置するこの場所では、生活のすぐそばで CV-22 オスプレイの音が響いている。
特に曇天の日は上空を覆う雲のため音は辺り一帯に大きく響き渡り、たとえそれが訓練だとわかっていても不穏さに支配される。この場所に移り住むまで情報で知り、想像はしていても理解できないことのひとつだった。私はわかっていなかった。
空虚な物語が何度も反復され、不安と恐怖が交換され、交換されたその一時の開放感のために極めて多くのものが犠牲になっている今。日々流れてくる爆撃の凄惨な状況や激しく傷ついた肉体は、この場所からとてつもなく遠い。
彼の地での爆撃とこの日常がいつまでも地続きにならないのは、物理的な距離だけではない。
本当には想像することも理解することもできない無限の距離がディスプレイの内と外にあるからだろう。
スーザン・ソンタグの言葉を借りると、
われわれは知らない。われわれはその体験がどのようなものであったか、本当には想像することができない、戦争がいかに恐ろしいか、どれほどの地獄であるか、その地獄がいかに平常となるか、想像できない。
-スーザン・ソンタグ『他者の苦痛へのまなざし』
視覚がどこまで拡張されようともその距離は埋まらず、実感を伴わない像は画像以上でもなく以下でもない。ただ、そこに写った崩れ去る建物群や人々に、否応なしに反応してしまう。たとえそこから感情を抱くこと自体が僭慢だとしても、痛点がそこにはある。
私の作品でモチーフとするものには報道写真や記録写真も多く、それらが素早く引かれた線によって抽象化された像となり絵に出力されるため、どのような状態を捉えたものなのか一見しただけで判別し理解することは難しい。図像的な理解を阻害する絵画は、見る者との間に大きな隔たりを持つディスプレイ上の画像と、一部を共有し重なっている。齟齬も多分に含むその輪郭は常に揺れ動く。
輪郭とはあらゆる外的要因との境界で変容していくものであるが、それは他者から(時に権力によって)強制的に、支配的に、暴力的に決定されるものではない。そのことをスケッチブックに線を引くたび、モチーフを見つめるたびに反芻している。
爆撃の音はここからは聞こえない。しかし曇天の中、飛行するオスプレイの音が鼓膜を激しく揺らし、低周波音の振動を体に感じるその瞬間は、遠くにある痛点と私が少し近づく。
アーティストプロフィール

Photo by Hidenori Suzuki
大久保 紗也 / Saya Okubo
1992年福岡県生まれ。2017年に京都造形芸術大学(現:京都芸術大学)大学院・芸術専攻・ペインティング領域を修了。現在東京を拠点に活動中。自身の制作を、「平面という浅い空間でのイメージの認識と齟齬を探る行為」と語る大久保は、モチーフの輪郭を素早い線で描き意図的に抽象化することで、背後につながる物語からモチーフを引き剥がします。こうして生まれる曖昧なイメージは、観る者の記憶や感覚と交錯しながら、新たな風景や物語の解釈の余地を立ち上げます。
近年の展覧会に、2025年個展『その蛇は / Is that snake』(WAITINGROOM、東京)、個展『project N 99 大久保紗也』(東京オペラシティ アートギャラリー、東京)、グループ展『To Sway and Surround : Japanese Female Abstraction』(Each Modern、台北、台湾)、2024年個展『物語るレプリカ/Replicas that tell a story』(京都 蔦屋書店 6F ギャラリー、京都)、個展『Leimotiv』(日本橋三越本店本館6階 コンテンポラリーギャラリー、東京)、グループ展『colection #08』(rin art association、群馬)、グループ展『SPRING SHOW』(WAITINGROOM、東京)、グループ展『RE:FACTORY_2』(WALL_alternative、東京)、2023年グループ展『TAKEUCHI COLLECTION「心のレンズ」』(WHAT MUSEUM 2F、東京)、2022年個展『Box of moonlight』(WAITINGROOM、東京)、個展『The mirror crack'd from side to side』(六本木ヒルズA/Dギャラリー、東京)、個展『We are defenseless. / We are aggressive. (無防備なわたしたち/攻撃的なわたしたち)』(日本橋三越本店本館6階 コンテンポラリーギャラリー、東京)、2020年個展『They』(WAITINGROOM、東京)などが挙げられます。『第4回CAF賞入賞作品展』(2017年、代官山ヒルサイドフォーラム、東京)では白石正美賞を受賞しました。
WAITINGROOM
WAITINGROOMは、2010年秋に東京・恵比寿で開廊し、2017年より江戸川橋・神楽坂エリアに拠点を移して活動をしています。メディウムや形式にとらわれず、社会・文化・技術といった境界を横断しながら、思考を展開する現代美術のアーティストを紹介しています。ジェンダー、身体、記憶、アイデンティティなどの批評的なテーマを背景に、個人的な語りと社会的構造の接点を可視化する作品。素材や空間、感覚の知覚を探る詩的かつ身体的な表現。あるいはデジタルとアナログ、実空間と仮想空間の往還を通して、新たな視座を提示する実践など、多様なアプローチを重視しています。
また、「ギャラリーは入りづらい」という印象をやわらげるために、名前にもなっている“WAITINGROOM=待合室”のような性格に着目し、鑑賞者と作品、ギャラリスト、アーティストのあいだに自然と会話が生まれるような、ひらかれた空間づくりに取り組んでいます。
CADAN舞台裏について

株式会社The Chain Museumが運営するアートプラットフォーム「ArtSticker」と、一般社団法人日本現代美術商協会(CADAN)がコラボレーションし、今春より麻布台ヒルズのGallery 舞台裏にて「CADAN舞台裏」を始動いたします。
この企画は、「Gallery 舞台裏」を会場に、CADANメンバーのギャラリーがリレー形式で展覧会を開催するものです。
日本の現代美術市場を開拓してきたCADANと、アーティストのプラットフォームであるArtStickerが連携をすることで、麻布台という場所から日本やアジアのアーティストを世界に発信していきます。
第一弾:西村有未個展「滲出液とかさぶた」
第二弾:垣本泰美個展「Star Boy -洪水の夜-」
第三弾:秋山珠里・服部憲明 二人展「光の後始末〈ep.3〉」
Information
展覧会名CADAN舞台裏企画 vol.4
大久保紗也による個展「遠くの痛点 / Far away from the pain」
会期
2026年10月15日(木)~11月8日(日)
※10月15日(木)18:00より、レセプションを開催予定です。(参加無料、要予約、チケット制)
アーティスト
大久保紗也
営業時間
[火-日]
11:00~18:00
定休日
月曜定休
※月曜日が祝日の場合は翌日が休業日となります。
観覧料
無料
会場
Gallery 舞台裏
住所
〒105-0001 東京都港区虎ノ門5-8-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザA B1F
>Google Map
アクセス
・東京メトロ日比谷線神谷町駅5番出口より、駅直結 徒歩1分
・エレベーターあり、バリアフリー
・車椅子、ベビーカーの入場可能
主催
ArtSticker(運営:The Chain Museum)、CADAN(一般社団法人日本現代美術商協会)、WAITINGROOM
展覧会URL
https://artsticker.app/events/156852
会場:Gallery 舞台裏について


「Gallery 舞台裏」は、ArtStickerを運営する(株)The Chain Museumがプロデュースするアートギャラリーです。舞台の余韻が残る中で演者と観客が舞台裏で親密に語り合うように、作品鑑賞だけではなく、人々の交流を内包する空間として設計されました。グローバルに美術史を織りなすベテランから、熱い視線を集める新進気鋭の若手アーティストまで、ときには食体験やパフォーマンスの要素も取り入れて企画します。
この空間を構成するのは、スチールパイプで組まれたフレームとそこに掛けられた仮設的な展示壁のみです。26坪という決して広くはないスペースですが、床の高低差、照明の明るさや色温度、仕上げの違いを使い分けることで、2つの異なる雰囲気を与えています。ユニークな空間づくりによって、オモテとウラをシームレスに味わえる場を目指しました。あらゆる隙間から視線や気配が入り混じる相互干渉を、新しい鑑賞体験として提案しています。
▽Instagramアカウント
https://www.instagram.com/butaiura_artsticker/
ArtSticker(アートスティッカー)について

株式会社The Chain Museumが運営する、アートに出会う機会と、対話を楽しむ場所を提供し、アート鑑賞の「一連の体験をつなぐ」プラットフォーム。著名アーティストから注目の若手アーティストの作品まで、幅広く収録。作品のジャンルも、インスタレーション、絵画、パフォーミングアーツなど、多岐にわたっています。
また、ArtStickerはデジタル上だけでなく、リアルでユニークな場所と出会うことで、アートやアーティストが世界と直接つながることを希求しています。
▽ArtSticker Webサイト
https://artsticker.app/
▽ArtSticker ダウンロードURL
App Store:https://apps.apple.com/app/artsticker/id1446438049
株式会社The Chain Museum概要
社名 :株式会社 The Chain Museum(読み:ザ・チェーンミュージアム)
所在地 :東京都渋谷区猿楽町17-10 代官山アートビレッジ3階 代官山TOKO
代表者 :代表取締役 遠山 正道
▽株式会社 The Chain Museum 公式Webサイト
https://www.t-c-m.art/
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