農村歌舞伎の魂を次世代へ 区民が30年守り続ける横浜いずみ歌舞伎

―泉区制40周年記念 第29回横浜いずみ歌舞伎公演を開催します―






大正から昭和初期にかけて、現在の泉区地域では「市川花十郎一座」が活躍し、農村歌舞伎が地域の娯楽として親しまれていました。その文化を後世に伝えようと、平成8年に区民の手で復活したのが「横浜いずみ歌舞伎」です。
横浜いずみ歌舞伎は、演者だけでなく、舞台や小道具制作にも区民が携わる区民主体の本格歌舞伎として活動を続け、今年で30周年を迎えます。
泉区制40周年の節目の年となる本年は、その記念事業として、映画「国宝」にも登場し、注目を集める歌舞伎舞踊の名作「藤娘」を上演するなど、地域に根付く伝統文化の魅力を発信します。

<本公演のポイント>

1 大正時代にルーツをもつ地域文化の継承
大正から昭和初期にかけて、現在の泉区の地において農村歌舞伎の花形「市川花十郎一座」が活躍していました。平成8年の泉区制10周年記念事業の一環として、その功績を受け継ごうと旗揚げされたのが「いずみ歌舞伎」であり、現在の「横浜いずみ歌舞伎」です。
2 区民が作り上げる本格歌舞伎
出演者の多くは泉区民で構成され、舞台づくりや小道具制作にも区民が携わっています。
また、役者は、プロの歌舞伎俳優から半年間の演技指導を受け、本番に臨みます。当日の鬘、衣裳、大道具の多くは、歌舞伎座の舞台で使用される資材を用いるなど、本格的な舞台づくりを行っています。
3 次世代への継承
横浜いずみ歌舞伎を主催する「横浜いずみ歌舞伎保存会」では、公演活動に加え、小学生向けの歌舞伎教室の開催や、区内の大型ショッピングセンター「ゆめが丘ソラトス」で展示会を開くなど、次世代への継承を進めています。
4 泉区制40周年記念事業・横浜いずみ歌舞伎30周年の節目の公演
泉区制40周年かつ横浜いずみ歌舞伎30周年という節目を迎える今年、地域に根差した文化活動の歩みとその価値を発信します。
映画「国宝」の劇中演目として注目度の高い歌舞伎舞踊の名作「藤娘」を今回公演の演目に加えるなど、本格歌舞伎でありながら、歌舞伎に親しみのない方にも楽しんでいただける内容となっています。
<公演概要>
公 演 名 : 泉区制40周年記念 第29回横浜いずみ歌舞伎公演
日  時 : 令和8年10月17日(土)、18日(日) 13時開演(12時30分開場)
会  場 : 泉公会堂(相鉄いずみ野線「いずみ中央駅」徒歩5分)
演  目 : 梅雨小袖昔八丈 ―髪結新三―
       舞踊「藤娘」
入 場 料  : 1,500円(全席自由)
チケット : 泉区役所1階売店、泉公会堂、区内各地区センターで販売中
主  催 : 横浜いずみ歌舞伎保存会
共  催 : 泉伝統文化保存会、泉区役所
 URL  : https://www.city.yokohama.lg.jp/city-info/koho-kocho/press/izumi/2026/1007kabuki.html



<取材のご案内>
当日の取材を御希望される場合は、10月16日(金)16時までにお問合せ先まで御連絡ください。

<参考>
『梅雨小袖昔八丈―髪結新三―』(つゆこそでむかしはちじょう-かみゆいしんざ-)
江戸・新材木町の材木商白子屋では、家運を立て直すため、娘のお熊に持参金付きの婿を迎える話が進められています。しかし、お熊は店の手代・忠七と恋仲でした。 二人の悩みを知ったのは、白子屋に出入りする廻り髪結いの新三です。粋で男前ながら、裏では悪知恵に長けた小悪党でもある新三は、「駆け落ちの力になります」と巧みに二人を誘います。ところが、その言葉の裏には別の企みがありました。新三はお熊を連れ去り、忠七を欺いて追い払ってしまいます。お熊を取り戻そうとする白子屋の人々や侠客・弥太五郎源七、そして新三の住む長屋の大家・長兵衛。それぞれの思惑が交錯するなか、新三はさらに一枚上手の長兵衛との駆け引きに巻き込まれ、事態は思わぬ方向へと動いていきます。 梅雨どきの江戸を舞台に、人情と駆け引き、粋な啖呵と洒脱な会話が織りなす『髪結新三』。河竹黙阿弥が描く江戸情緒あふれる名作をお楽しみください。

『藤娘』(ふじむすめ)
満開の藤の花が咲き誇るなか、藤の花の精が可憐な娘の姿となって現れます。娘は恋しい人への募る想いや、叶わぬ恋の切なさ、時にはすねるような愛らしさを、優美な舞に託して表現します。笠や藤の枝を手に舞うしとやかな姿、お酒に酔いながら恋心を描く華やかな踊りなどを通して、揺れ動く女心が情感豊かに映し出されます。物語を追うというよりも、舞踊と音楽が織りなす美しさを味わうことのできる作品です。やがて夕暮れが訪れると、娘は名残を惜しむように舞いながら姿を消していきます。優雅な舞と詩情あふれる世界観で親しまれる、歌舞伎舞踊を代表する名作です。

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